中央会議

◆◆◆【戸田先生】 青年よ 太陽と語り合う境涯をもて
◆◆◆【牧口先生】 大善の勇者たれ 臆病無力な小善者になるな


[池田名誉会長は7日、中央会議に寄せ、牧口初代会長、戸田第2代会長の折々
の指導をはじめ、世界の英知の箴言を通し、勝利と前進のメッセージを、全国
の同志に贈った。]

 一、遠いところ、本当にご苦労さまです。
 広宣流布の勝利へ、けなげに戦っておられる全国の同志にとって、少しでも
心の滋養になればと願い、メッセージを贈らせていただきます。
 広布の大将軍であり、太陽である皆さま方が、一人ももれなく健康で、勝利
の指揮を執られ、偉大な歴史を残していかれることを、私は心から祈っていま
す。

■同志に感謝を! 
 一、はじめに、各地の皆さまの目覚ましい前進を心から讃えて、次の箴言
贈りたい。

〈アフリカ・ガーナのエンクルマ初代大統領〉
 「私たちの闘争を勝利にみちびくために、大小のそれぞれの任務をはたして
くれたすべての人びとに感謝をささげようではないか」(野間寛二郎訳)
 ガーナ独立の直前の呼びかけである。
 同志の健闘を、徹底して、讃えることである。讃えれば讃えるほど、功徳は
増す。私も毎朝毎晩、尊き学会員の皆さまに心から感謝し、ご健康とご多幸を
祈っている。
 一、私どもにとって、黄金の指導である戸田先生の言葉を紹介したい。

〈戸田先生の言葉〉
 「時代の先覚者というものは、決然として突き進む覚悟が必要なのである」
 この深い覚悟があったからこそ、学会は時代を大きく切り開くことができた。
       ◇
 「学会の幹部でも、できの悪い者ほど威張っている。本当に信心が透徹して、
教学も真面目に研究する者は威張らない」
 本当に自分が戦い、努力し、成長している人は決して威張らない。威張る幹
部は失格である。
       ◇
 「長としての器は、特別の力の問題ではなくして、一見して、つかみどころ
のない、凡庸な人柄の中にも、人をひきいていく人徳のある人だ」
 心すべき指針である。幹部は、謙虚に人格を磨き、人徳を深めていかなくて
はならない。
       ◇
 「かつて中国の元の兵隊は、鍬と種を携えていたという。最初から土着する
つもりでいたのである。現地の人々に食いこむことだ。これが強いのだ」
 戸田先生らしい、わかりやすい誓えである。ともあれ、地域に根ざしていく
ことだ。
       ◇
 「こっちの生命の状態によって、この世の中が変わって感ずるものだ」
 環境や状況はあるにせよ、根底は、境涯で決まる。生命力で決まる。勢いで
決まる。
       ◇
 「大もとに働きかけるのが、南無妙法蓮華経の精神である」
 勝つための根本の力は何か。すべての智慧と行動の源が妙法である。まず祈
りから出発する。最高の兵法が妙法なのである。
       ◇
 「青年は豊かに、しかも心は広くいくことだ。電車賃にもこと欠くような、
青い顔をしている青年に、広宣流布ができるか。生命力が旺盛で、朝起きたと
きに、太陽と、大日天と語り合えるくらいの境涯の、生命力のある青年でなく
てはダメだ」
 青年は、信心を根底とした、旺盛な生命力で、一日一日を勝っていくのであ
る。
       ◇
 「青年が信心を根本として、偉くなっていった時に、広宣流布はできる」
 この永遠の指針を、どうか、青年部の皆さんは、深く胸に刻んでいただきた
い。

■彼らの悪名は轟き渡っている
 一、このたび創立100年の伝統を誇る名門・西北師範大学の王利民(おう
りみん)学長一行が、私に名誉教授の称号を授与するために来日してくださっ
た。
 その意義を刻み、中国の蔵言を紹介させていただく。

〈蜀の名宰相・諸葛孔明
 「国を治める道は、力を尽くし、優秀な人材を見いだし、登用することにあ
る」
 人材を見いだすことが根本である。優秀な人材を大胆に登用していくことだ。
〈明代の学者・王陽明
 「人間の一生の最大の病根は、『傲る』の一字に尽きる」
 傲れる者には、事実が曲がって見える。ゆえに道を誤る。

〈歴史書『春秋左氏伝』から〉
 「驕りたかぶって、それで亡びない者は、いまだかつていなかった」
 これが歴史の法則である。同志を見下し、ないがしろにする人間は、必ずダ
メになる。

〈中国の戦国時代の思想家・孟子
 「邪説は正しておかないと、正道がすたれる」(今里禎訳)
 「やめてはならないときにやめる人は、なにをやっても中途半端だ。念を入
れてやらねばならないときに手を抜く人は、なにをやってもいいかげんだ」(同)
 ひとたび、やると決めたならば、勝つまで全力で戦うことだ。それが学会精
神である。

◆◆【ドイツの哲学者】 行動だ! 活動だ! そのために我らはいる

〈中国革命の父孫文の夫人、宋慶齢(そうけいれい)女史〉
 「私個人に対するでっちあげの罪状については、一笑にも値しません。(中
略)かれらの誹謗とデマの習性は、悪名すでにとどろきわたっています」(仁
木ふみ子訳)
 「これらの話や他のもっと悪質な噂なども、私や家族が没頭している国民革
命運動の信用を傷つけようとして流布されているのです。けれどもそれは無駄
な努力です。(中略)良心にくもりがなければ、他の何ものにも影響されるこ
とはありません」(久保田博子訳)
 でっちあげの作り話やウソの噂話は、正義の人を陥れる常套手段だ。それを
厳しく見極め、真実を叫び、虚偽を打ち破っていくべきだ。
          ◇
 「敵に対しては絶対に、徹底的に気をゆるめずにたたかわねばならぬ」(仁
木ふみ子訳)
 日蓮仏法の真髄は、悪の破折である。仏子を守り、敵を責め抜く気迫がなく
なったならば、信心とはいえない。

 一、創価の源流・牧口先生の指導に学びたい。
〈牧口先生の言葉〉
 「数多の大悪がほとんど公然と行われているのがわかっていても、自己防衛
にのみ没頭している臆病無力なる小善生活者には、どうすることも出来ない」
 その通りである。臆病で悪と戦わない小善の人間は、悪をはびこらせるだけ
である。それは悪に通じてしまう。創価学会は、大善の勇者の集まりである。
          ◇
 「自由競争の活舞台では、一刻の油断でも、なお破産の憂き目を見なければ
ならぬ」
 現実社会は厳しい。仕事も、信心も、人生も、すべて戦いである。一瞬の油
断が敗北へとつながっていくことを忘れてはならない。
          ◇
 「幸福な生活への脱皮には、勇気が必要である」
 幸福を創るものは「勇気」である。ゆえに、勇気を赤々と燃やして進んでま
いりたい。

 一、続いて、西洋の知性の言葉を贈りたい。

〈ドイツの哲学者フィーヒテ〉
 「じっと立って、人間の堕落を嘆くだけで、これを減少させるために手を下
すことをしないのは女々しいことである」(隈元忠敬訳)
 「行動だ、活動だ、これこそはわれわれがそのために存在するゆえんのもの
である」(同)
 人間の堕落を傍観するな。現実の社会に深く関わっていけ。行動するのだ。
これが多くの世界の識者の一致した訴えである。

〈フランスの詩人ラ・フォンテーヌ〉
 「悪だくみはかならずどこかで尻尾をつかまれる」(今野一雄訳)
 いつの時代も変わらぬ悪人たちの愚かな人間模様は、皆さま方も、よくご存
じの通りである。

◆◆【御聖訓】 大難は幸福の中の幸福! 瓦礫を金銀にかえる時! 

■いよいよ強く!  
 一、最後に、日蓮大聖人の御書を、ともどもに拝したい。

〈「滝泉寺申状」〉
 「当寺院主代・平左近入道行智・条条の自科を塞ぎ遮らんが為に不実の濫訴
を致す謂れ無き事」(御書850ページ)
 ――滝泉寺の院主代である平左近入道行智が数々の自ら犯した罪を覆い隠し、
明らかになることを防ごうとして、(大聖人の門下に対して)罪をでっちあげ
て訴訟を起こしたことは、まったく不当なことである――
 近年の学会に対する陰謀の構図も、まったく同じである。

〈「波木井三郎殿御返事」〉
 「法華経の為に御勘気を蒙れば幸の中の幸なり瓦礫を以て金銀に易(か)ゆ
るとは是なり」(同1371ページ)
 ――法華経のために、権力による咎めを受けたことは、幸いの中の幸いである。
瓦や石ころをもって金銀にかえるとは、このことである――
 大聖人は、難にあわれたことを「幸福の中の幸福」と仰せである。この「戦
う信心」の中にこそ真実の幸福がある。
 あらゆる困難は、人間革命のチャンスなのである。

〈「聖人等御返事」〉
 「各にはおづる事なかれ、つよりもてゆかば定めて子細いできぬとおぼふる
なり」(同1455ページ)
 ――あなた方は、恐れてはならない。いよいよ強く進んでいくならば、必ず、
正しい経緯(いきさつ)が明らかになると思います――
 この御聖訓のままに、「いよいよ強く」前進していくことを確認し合いたい。
 前進の勇気は、祈りから生まれる。勝利の智慧もまた、必死の祈りから生ま
れる。
 どうか勇敢なる指揮で、、広宣流布の偉大なる勝利の歴史を残していただき
たい。
(2003.10.7)