幸福の人生 勝利の人生

我らは 青春の舞台
     山本 伸一


人生は
決して
灰色であってはならない。
自分自身の目的を
知らねばならない。
自分自身の使命を
知らねばならない。
人間とは何かを
知らねばならない。
智慧ある君よ
勝ちゆく人生であれ!
決して敗北者になるな!
イタリアの革命家
マッツィー二は叫んだ。
「すべての人々は
 起源を一にし、
 同一の法則にしたがい、
 そしてすべてのものは、
 同一の目的へ
 あらかじめ
 使命づけられている。
 ゆえに われわれは、
 唯一の信仰、
 ただ一つの行動目的、
 および そのもとで
 われわれすべてが
 戦うべき、
 ただ一つの旗を
 持たねばならない」
あの彼らには
真実の目的もなく
人間の幸福のための
変革も知らない。
いな
自分自身の目的もなく
仮面を被った権力者に
左右されながら
いつになっても
祝福の日が来ない。
君よ
愚者になるな!
賢人になれ!
今は
恥知らずの
嫉妬深い時代だ。
ある哲学者が
言ったことを忘れまい。
「青春は
 いかなる夢の中にも
 素晴らしい歌曲のごとく
 響いてくる」
世間にあっては
汚れた空気の中に
悪い癖の人間も多い。
曖昧な
狡賢い人間も多い。
真実の道を
受け入れない人間も多い。
人を切りつけ
人を侮辱し
そして
卑劣な言葉で
汚らわしき一生を
送りゆく愚者もいる。
それらは
永遠に暗い
虚偽の汚染地帯を
つくっているのだ。
その恐ろしき大敵が
愚劣病である。
嫉妬の野卑な輩は
人の幸福を
不幸にさせてゆく
哀れな人生航路と
なってしまったのだ。
それは
泥棒よりも
不条理な
そして残酷な
地獄の報いの運命を
迎えゆくのだ。
「無知――それこそは、
 そこから
 すべてのひとびとに
 あらゆる害悪が
 植えつけられ、
 芽を吹き、
 やがて実を結ぶものです」
これは
学園アカデメイア創立者
プラトンの戒めである。
君の前途への歩みは
光の如く
闇の中に輝いていた。
過去と現在と未来を
人間の帝王の如く
悠然と
そして
歴史を創りながら
歩みゆく姿は
なんと愉快な
なんと崇高なことか!
君の前途は
勝利の喜びの夢に
包まれている。
美しい栄光の道に
花々が見える。
君の魂の中の呼吸は
完全に勝利しゆく
生命力に満ち溢れている。
人生を讃美し
燃えゆく君よ!
人生を歓喜の中に
勝利しゆく君よ!
完全に
この世の人生をば
等しく満ち足りゆく
君の全体的な善の戦いに
諸天は護り
諸天は讃える。
スイスの大教育者
ペスタロッチは呼びかけた。
「おお、われらが希望と誇り、
 咲き薫る若者よ!
 あなた達は
 爛漫と輝く花園のようだ。
 しかし、世界は
 花園によってではなく、
 田畑の恵みによって
 養われていることを
 忘れてはならない。
 ゆえに、なんの装飾もなく、
 人生の現実に
 立ち向かう時を目指して、
 準備せよ!」
君よ!
苦悩の闇を
打ち破りながら
君の満足しゆく天地を
築きゆくのだ。
君よ!
決して愚昧な
人間になるな!
それは
最後は破滅の自身を
つくるだけだ。
いかに君を陥れ
傷付けようとする
嫉妬の銃砲が鳴っても
決して落胆するな!
自分自身の生命の光を
さらに輝かせながら
あの狂ったような
無知の連中に
自分自身の
偉大なる無限の魂の
そして
最盛期の力を
奮い起こして
戦い勝つのだ。
嫉妬の最後は
こういうものだということを
愚かな人間の末路は
こういうものだということを
怒りと
そして
ほほえみをもって
見つめゆくがよい。
アメリカ・ルネサンスの旗手
エマソンは謳った。
「群衆のまっただ中にあって、
 自己の孤独裡における
 独立不羈の心境を
 保持する人間が、
 真に偉大なのだ」
君の生命は
最高に美しかった。
彼の生命は
狂って
自分自身の亡骸を
探していくようなものだ。
彼の一生は
不幸という
恥ずかじき長針が
重く回っていく
人生であった。
人生の前途は
荒れ狂う嵐の時もある。
しかし
時が来れば
平和な光輝が
幸福な微風が
必ず君を包む日もある。
人生の一生の道は
単純なものではない。
わが物語が
いかに美しく
勝利と栄光に輝く
悔いなき歴史であるかを
示すのだ。
ある哲学者が語った。
「我々は獣ではない。
 我々は人間なのだ」
人間のみが
信仰を持ち
荘厳なる魂の戦いが
できるのだ。
邪悪との戦いは
当然 勝利して
祝賀されるべきものだ。
君よ
不安に打ち勝つ
勇者たれ!
無数の不安に
右往左往させられることは
愚かだ。
ここに
信仰の一つの深い法理がある。
生命は
壮大な宇宙の呼吸を
絶え間なく
しゆくことが
究極だ。
それが
真実の信仰の実体だ。
永遠に
終わりもなき
形成と消滅
そして
誕生と死去
さらに
一日一日の
出発と帰還の
繰り返しだ。
ゆえに
絶望は敗北である。
自分自身を理解し
その目的を知るものは
真剣な戦いを挑むべきだ。
絶望は
正義と理性の敗北である。
「世界の味は
 にがく苦しいかもしれない。
 いな 人生は
 苦悩であるかもしれない」
と言った哲人がいる。
しかし
君の魂は
僕の魂を照らしてくれる。
良かろうと
悪かろうと
君の燃え上がる正義の力は
荒れ狂う怒濤も
乗り越えゆく。
勝利と栄光の旗高く
勇敢に荒波を
乗り切っていく姿は
なんと崇高なことか。
山も林も
また湖も大海も
そして春の光も寒風も
さらには嵐も太陽も
運命とともに
輝き生きゆく君をば
惜しみなく
見つめ讃えている。
世界の中にあって
君の魂ほど
美しきものはない。
力の限り
生き抜き 勝ち抜き
進みゆく
正義の君をば
天も地も
こぞって祝福する。
正義の王冠の君を
嫉妬のために狂い
苦しめた者たちは
もの欲しげに
魔神の暗い使いが来るような
憂鬱な敗残者だ。
フランスの女性思想家
シモーヌ・ヴェイユ
喝破した。
「ひとは
 中傷を信じることによって
 罪をおかす」と。
我は青春だ!
青春には
無限の力がある。
生の喜びと快活が
爆発する力を
持っている。
鈍才が潮笑しようが
天才の使命を持つ
わが青春には
晴れ晴れとした栄光が
胸の中に君臨する。
嘲笑する者はするがよい。
煽動する者はするがよい。
嫉妬する者はするがよい。
常軌を逸した彼らは
正しき人間の真髄の使命を
知らないのだ。
蓮祖大聖人は宣言された。
「愚人にほめられたるは
 第一のはぢなり」
牧口先生も叫ばれた。
「愚人に憎まれたるは
 第一の光栄なり」
戸田先生も言われた。
「愚人にほむらるるは
 智者の恥辱なり。
 大聖にほむらるるは
 一生の名誉なり」
憎む者は僧むがよい。
価値ある
精神の勇者には
卑劣な嫉妬の中傷など
根こそぎ
折られていくだろう。
彼らは
陰湿な策略と犯行を
繰り返しながら
遂には
身も心も
卑しく食い尽くされて
破滅していくのだ。
これが
因果の理法なのである。
ロシアの大哲学者
ベリンスキーは断言している。
「真実への無理解や誤解が、
 真実そのものを
 消し去ることはできない」
夕日の前に
山々を眺め
我は
多くの恩ありし人々に
必ずや
喜びの涙をもって
応えたい。
わが勇敢なる
正義の戦いに
去りゆく者は去るがよい。
裏切る者は
勝手に裏切るがよい。
常勝の剣を持つ
我には
決して敗れる日はないのだ。
かのエマソンは謳った。
「言語は力である」
「諸君は善良なもの
 高尚なものの
 すべてを伝え、
 運ぶ人となるべきである」
我は
自在の勝利の
自由の翼を持っている。
荒れ狂う卑劣な嵐など
畏れない。
高き高き山よりも
清き清き水よりも
光り仰ぐが如く
わが師を思う魂は
不滅の力の
燃ゆる思いがある。
空しき一生を、
我は断じて送らない。
正義のために
師のために
勝ちまくりて
断じて生き抜くのだ。
深き嘆きがあっても
涙の谷間が続いても
脆く砕ける同志がいても
私は
地の果てより
天の果てまで
暗き苦難の宿命の道を
光り輝く光栄の道に
変えていくのだ。
暗雲の如き
苦悶や絶望の顔になるな!
暗い そして
悩み苦しみゆく運命の
人間になるな!
落雷に怯え
雪崩に
わが道を塞がれゆく
歓喜と感激のなき
人生を送るな!
幸福な目の光は尊い
勝利の目は優美である。
君よ
人間として最上の人たれ!
それは
勇気だ。
努力だ。
勝利だ。
そして叫びゆけ!
負けるな!
負けてはいけない。
勝つのだ。
断じて勝つのだ!
我らは
青春の舞台!
幸福なれ!
勝利あれ!
二〇〇三年五月三日を
      記念して
   世界桂冠詩人