第２８回本部幹部会 第６回全国婦人部幹部会

若き人材よ　きら星と輝け！　
我らの誓いは世界広布！！

仏法の神髄＝師弟に生き抜け
　　　★『赤毛のアン』のモンゴメリ
　　　　　「理想があるから　人生は素晴らしい」
波浪があるほどいよいよ強く！

　一、音楽隊の皆さん、見事な演奏、ありがとう！　（大拍手）
　妙法の
　　広布の旅は
　　　遠けれど
　　共に励まし
　　　共々に征かなむ
　これは、戸田先生の有名な和歌である。私たち皆の心に、深く刻みつけられ
ている。
　この和歌のごとく、私たちは、共に励まし合い、共々に広宣流布を目的に進
んできた。
　その結果、今や我らの前進は、日本は当然のことながら、世界的な広がりを
みるに至ったのである（大拍手）。
　戸田先生が、どれほど喜んでおられるか。牧口先生が、どれほど喜んでおら
れることか。
　我ら弟子の行動で、師匠が喜ぶ――これが、人生の真髄であり、仏法の真髄
である。私は、同志の皆さま方に心から感謝申し上げたい（大拍手）。

◆◆世界一の婦人部に大喝采！！
　　　　「正義を語る人」が「最高の宝」

■幸福博士、万歳！
　一、きょうは、晴れやかな婦人部の幹部会、おめでとう！（大拍手）男性は
女性を尊敬し、大事にすべきだ。女性から信頼されるリーダーでなければなら
ない。
　仏法の世界は「男女はきらふべからず」（御書１３６０ページ）である。絶
対に、女性を下に見るようなことがあってはならない。女性を見下す男性は、
仏法の道理に反している。仏子を軽んじることは、謗法である。
　一、さて、朗らかな『赤毛のアン』の物語。ご存じの方も多いと思うが、作
者は有名な、カナダの作家モンゴメリである。彼女は、こう書いている。
　「理想のない人生は虚しい営みでしかないわ。理想があるからこそ、人生は
偉大ですばらしいものになる」（松本侑子訳『アンの青春』集英社刊から）
　まったく、その通りだ。
　わが婦人部の皆さまこそ、雨の日も、風の日も、「広宣流布」という「最も
尊い理想」に向かって、誠実に、真剣に、そして確信に燃えて、戦い進んでこ
られた。
　どこまでも現実に根ざし、懸命に生き抜いておられる婦人部は、社会にあっ
て、そして学会の世界にあって、最も重要な「宝」の存在である。婦人部の戦
いが根幹となって、学会は、ここまで勝ってきた。これは厳然たる事実である。
福運もつく。功徳も大きい。
　子孫末代まで、ますます栄えていくことはまちがいない。これが、仏法の方
程式である。
　世界一、偉大で、世界一、素晴らしい人生、幸福博士のスクラム・婦人部、
万歳！　と、心から拍手を送りたい（大拍手）。
世界的経済学者ガルブレイス博士と対談を開始
人類全体への「思いやり」を

■一生涯、正義と信念の対話を
　一、日蓮大聖人は、「力あらば一文一句なりともかた（談）らせ給うべし」
（御書１３６１ページ）と仰せである。これが御本仏の教えである。
　私たちは、一生涯、正義と信念の対話を続けていく。大聖人の仰せのままに。
私は、世界の知性との対話を、これからも、一段と広く、深く、進めていく決
心である。
　〈名誉会長は、ゴルバチョフ元ソ連大統領（ノーベル平和賞受賞）をはじめ、
世界各国の識者と新たな対談集の発刊に向け、対話を進めている〉
　世界最高峰の経済学者、アメリカのガルブレイス博士（ハーバード大学名誉
教授）とも、新しい対談を開始した。ガルブレイス博士とは、日本で、アメリ
カで、何度もお会いし、友情を深めてきた。（アメリカのボストン近郊にある）
ご自宅にお招きいただいたことも、懐かしい思い出である。見上げるような、
非常に長身の博士であった。奥様とも、親しくさせていただいた。
　博士との対談は、月刊誌「潮」で、８月号から連載を開始することになった。
題名は、「人間主義の大世紀を――わが人生を飾れ」の予定である。
　博士は、９４歳。私より２０歳も年上である。
　しかし、今なお、全世界の動向を鋭く見つめ、明晰な頭脳を研ぎ澄ませなが
ら、平和な未来へ、値千金の発言を続けておられる。
　年齢を重ねるにしたがって、人格を深め、豊かな智慧を輝かせていくことだ。
人生は、最後の総仕上げが勝負である。いくつになっても、「いよいよ、これ
から！」の心で、わが人生を飾ってまいりたい。

■人々に尽くす生き方を子らに
　一、つい先日、博士はしみじみと、こう語っておられたという。
　「文明社会にとって、最も大切なものは何か。それは、他の人々、そして、
人類全体に対して深い思いやりをもつ人間の存在です。
　他者への思いやりこそ、人間を動かす最も大切な原動力である、と私は思っ
ています」
　博士の言葉に、まったく同感である。学会も同じである。さらに博士は、こ
うも言われている。
　「私の息子たち３人は、法律家や大学教授、さらに経済学者として活躍して
きました。しかし、何よりもうれしいことは、彼らが社会に貢献する生き方を
貫いていることです。もし息子たちが、不幸な人たちの力になっていなければ、
彼らがどんな社会的立場にあろうと、（父である）私にとって悲しむべきこと
です」
　さすが、一流の哲学である。人間にとって大切なのは、名誉や財産ではない。
「人に尽くす人生」「社会に貢献する生き方」――　一番、肝心なのは、ここ
である。私が対談してきた世界の第一級の知性は、皆、この一点で一致してい
る。

■広布に励む人こそ「菩薩」
　一、２０世紀を代表する歴史学者・トインビー博士も、さらに現代化学の父・
ポーリング博士も、大乗仏教の「菩薩」の人生を強く志向しておられた。
　だからこそ、現実の世界で一貫して「菩薩」の使命を果たしている、わが創
価学会に、絶大なる信頼を寄せてくださったのである。
　人間の生きるべき道はどこにあるのか。それを実践しているのは、だれなの
か――偉大な知性ほど、真剣にまた謙虚に追求しているものだ。
　一、法華経の譬喩品には説かれている。
　「其の国の中には、菩薩を以て大宝と為す」
　その国にとっての「大宝（大いなる宝）」とは何か。傲慢な権力者が宝なの
か。虚栄の有名人が宝なのか。断じて、そうではない。
　法華経は、「菩薩こそ大宝である」と教えている。
　末法の今日において、悪口罵詈され、迫害されながら、人民のために正義の
行動を貫く。人々の幸福のために戦い抜く。妙法を弘めていく。その菩薩の道
に生きる人こそ、かけがえのない「大宝」である。「最高の宝」である。まさ
に皆さまのことである。
　一、広布に励む人ほど尊いものはない。私は、皆さま方を、心の中で、いつ
も尊敬している。
　「この方々がいなければ、創価学会はない。広宣流布はできない」――それ
が私のいつわらざる気持ちである。
　皆さまの無事、安穏、健康を、いつも祈っている。
　福運がつくように、事故を起こさないように、一生懸命に祈っている。自分
のことではなく、学会のことを祈っている。
　一、法華経の精神を日本に最初に正しく伝えたのは、伝教大師である。
　その伝教大師は説いている。
　「国宝とは何物であるのか。宝とは道を求める心である。道を求める心があ
る人を、名づけて国宝という」（「山家学生式」、現代語に改めた）
　「道を求める心」とは、すなわち「仏法を断固として実践しゆく心」である。
その究極は「広宣流布に励む心」である。この心を持つ人が、まさしく「国宝」
なのである。
　永遠不滅の法を信じ、弘めている。これほど素晴らしい行動はない。
　さらに伝教大師は、こういう言葉を教えている。
　「よく言うこともでき、よく行うこともできる人は国の宝である」
　「よく言うこともできず、よく行うこともできない人を、国の賊であるとす
る」（同）
　正義のために、よくしゃべる。破折する。行動する。その人が「国の宝」で
ある。
　しゃべりもしない。行動もしない。そういう人は、どんな立場であろうと「国
の賊」である。こう厳しく戒めているのである。
　最高の正義である広宣流布のために、よくしゃべり、よく行動する皆さまこ
そ、最高の宝である。最大に尊敬され、大切にされるべき存在なのである。
　なかんずく婦人部の皆さま方は、広宣流布のために、だれよりも苦労してい
る。戦っている。祈り、動き、歩き、しゃべり、そして叫んでいる。
　わが婦人部こそ「国宝の中の国宝なり」と、私は最大に讃嘆申し上げたい。
いつも本当にありがとう！（大拍手）
　第６６世の日達法主も、こうした伝教大師の言葉を通し、広宣流布に励む創
価学会員こそ国宝であると賞讃を送っていた。これは明確な歴史の事実である。　
〈１９６５年の青年部第１４回総会〉
　これに対して、仏意仏勅の学会への嫉妬に狂い、世界の広宣流布を妨害して
いる日顕一派は「賊の中の賊」であり、「悪党の中の悪党」であると断言して
おきたい（大拍手）。

■若き秀才が世界に陸続と
　一、話は変わる。今回、香港で新型肺炎（ＳＡＲＳ）の解明を目指した特別
研究プロジェクトに、わが女子部のリーダーが抜擢されて加わり、若き科学者
として懸命に尽力した（大拍手）。
　このプロジェクトチームの成果は、テレビでも紹介された。〈女子地区リー
ダーの区嘉穎（アウカーイエン）さん。ウイルスのＤＮＡ（デオキシリボ核酸）
の配列に関する研究に携わり、新聞などでも大きく報道された〉
　私も、彼女と出会いを刻んだことがある。ずっと見守ってきた乙女の一人で
ある。私は、一人ひとりの成長をじっと見ている。
　３年前、私は、香港中文大学から、名誉社会科学博士号を拝受した。その式
典にも、彼女は卒業生の一人として列席していた。彼女のことは前から聞いて
おり、激励していたのである。
　世界中に新しい人材が、きら星のごとく続々と光り始めた。
　不思議にも、この２、３年、特に今年あたりから、人材の流れが勢いを増し
て広がっていると感じられてならない。東西の創価学園から、医師は２２１人
も誕生している。学園出身の博士は、じつに１６０人になる（大拍手）。
　私は教育で勝った。真剣勝負で人を育ててきた。紹介しきれないほど多くの
秀才が、皆、立派に活躍している。これからも陸続と人材が輩出されることを
確信してやまない。
　一、きょうは、アメリカ創価大学の最優秀の英才たちも、はるばると集って
くれた。
　おめでとう。サンキュー・ソー・マッチ！（大拍手）皆、まちがいなく、２１
世紀の世界の大指導者となりゆく、栄光の逸材である。どうか体を大事に！　一
生懸命、成長を祈っています。

獅子奮迅！　諸葛孔明の名指揮を

■「名指導」で幸福と勝利を
　一、各地で活躍するリーダーの皆さま！　皆さまは、全員が「広宣流布の諸
葛孔明」となって、名指揮をとっていただきたい。
　そのために、戸田先生は私たちに、『三国志』を読むよう言われた。先生が
教えてくださった指導者論が、今こそ必要である。
　日本と世界の将来にとって、創価学会がいよいよ重要な時代に入った。
　世界にも今、潮が流れるがごとく、人材が出てきた。どこに行っても、私た
ちの同志がいる。奮闘している。時代は大きく変わっている。
　リーダーはしっかり勉強し、呼吸をあわせて団結し、諸葛孔明のような指導
者となってもらいたい。幸福と勝利の名指揮をお願いしたい。

■奇跡の救出劇！　指導者で決まる。
　一、日蓮大聖人は、「船頭のはかり事」――つまり「船長の指揮」で、一切
が決まる、指導者が大事だと、楔を打っておられる。
　〈御書に「一隻の船に乗り合わせて船頭の舵取りが悪ければ、一同に船中の
人々は命を失う」（１２２０ページ、趣意）と〉
　きょうは、あの大嵐の海で奇跡の救出劇を成し遂げられた、わが波涛会の英
雄・尾崎船長ご夫妻が出席されている。私もテレビで見ました。本当に、ご苦労
さまでした！（大拍手）
　〈１９８０年１２月末から翌年の元日にかけて、尾崎哲夫さん（副支部長）
が船長を務めていた大型鉱石専用船「だんぴあ丸」が、太平洋で遭難した「尾
道丸」の乗組員２９人全員を救出。その模様が先月、NHKのテレビ番組で紹介さ
れた。幹部会の席上、名誉会長は、尾崎さん夫妻に声をかけ、救助の様子につ
いて質問を。尾崎さんは「『（乗組員を）全部助ける！』と思いました」「ず
っと題目をあげていました！」ときっぱりと答えた。また、波の高さが約２０
メートルに達していたことなど当時の状況を語った〉
　私たちも、尾崎船長の沈着冷静にして、師子奮迅のリーダーシップから、多
くのことを学んでまいりたい。
　御聖訓には、「大難来りなば強盛の信心弥弥悦びをなすべし」（同１４４８
ページ）と仰せである。いかなる波浪が襲いかかろうとも、いよいよ強く、ま
た強く立ち向かっていくことだ。逃げてはいけない。臆病になってはならない。
ともかく、自分が強くなる以外に、勝利の道はないのである。

■「四条金吾の如く師を守り抜いた」
　一、ここで、日昇上人（第６４世法主）の言葉を紹介したい。日昇上人は学
会を大事にし、だからこそ宗門も大発展した。歴史に残す意味でも、語ってお
きたい。
　私に対して、こう述べておられた。
　「あなた（池田名誉会長）は、四条金吾が大聖人を、命を賭して守ったよう
に、広宣流布の指導者であり、皆さま方の師である戸田先生を命を捨ててお守
りになられましたね」
　そのように深くとらえてくださっていた。
　私は、命を捨て、自身の財産もなげうって、師匠の戸田先生を厳然と守った。
先生が事業で苦境に立たされたとき、支えに支え抜いた。
　当時、私は大幹部だったわけではない。一人の青年であった。
　私は、師匠のために戦った。師弟不二の精神で戦い抜いてきた。だからこそ、
創価学会は世界的な大発展を遂げたのである。
　この厳粛なる事実を、夢寐にも忘れてはならない。この「心」を、忘れない
リーダーになっていただきたい。それが、本当の広宣流布の闘士だからである。
　一、大聖人は、正法を弘める者に悪口罵詈は当然であると教えられた。「愚
人にほめられたるは第一のはぢなり」（同２３７ページ）と開目抄に仰せであ
る。
　広宣流布に闘う、勇敢なる仏子には、必ず中傷や非難がある。そうでなけれ
ば、真実の法華経の行者とはいえない。
　現実に、批判・中傷を受けながら、妙法を世界に弘めているのはだれか。私で
ある。学会員の皆さまである。広布の闘争に連なる功徳は、あまりにも大きい。
　師とともに広宣流布へ――これが牧口先生以来の学会の伝統である。ここに
仏法流布の方程式がある。
　　★ローマの哲人・キケロ
　　　　 困難が大きければ
　　　　 それだけ誉れも大きい
　　　　いかなる場合も
　　　　正義の働きを
　　　　止めてはならない

■嘘の中傷に勝利
　一、終わりに、アメリカの第3代大統領であるジェファソンの言葉に触れた
い。「民主主義の父」と呼ばれた、世界的に有名な大統領である。
　「私は聖職者たちをおそれません。かれらは、信心ぶかそうな哀れっぽい声
を出したり、もったいぶって偽善的な講釈を試みたり、嘘をならべたてたり、
中傷したりして、ありとあらゆる殴打を加えてみましたが、私に一瞬の苦悶を
与えることさえできませんでした」（富田虎男訳）
　堕落した聖職者たちがいくら攻撃しても、ジェファソンを打ち負かすことは
できなかった。あの日顕も、学会を破門し、広布の組織を破壊しようとした。
しかし、学会は微動だにしなかった。私たちは、勝ったのである（大拍手）。
　古代ローマの哲学者キケロは述べている。
　「困難が大きければ、それだけ誉れも大きい。いかなる場合にも、正義の働
きを止めてはならないのである」（高橋宏幸訳）
　困難が大きいほど誉れも大きい。福運も、功徳も大きい。
　いかなる場合も、正義の働きを断じてやめるな――私たちも、これでいきま
しょう！　
　どうか皆さん、元気で、健康で、長生きして、いい人生を飾ってください！　
また、お会いしましょう！　ありがとう！（大拍手）
（２００３・６・１２）