第2総東京代表協議会

世界は創価人間主義を待望

御聖訓「さいわいを万里の外よりあつむべし」


 一、暑いところ、まことにご苦労さま!
 尊き汗を流しながらの皆さま方のご健闘を、日蓮大聖人は、いかばかり讃嘆
しておられることか。
 同志とともに! 広宣流布のために! ――その一点に深く心を定め、妙法
を唱えるならば、必ず大いなる生命力がわく。
 御聖訓には、「法華経を信ずる人は・さいわいを万里の外よりあつむべし」
(御書1492ページ)と仰せである。信心は、福徳を集める"磁石"であり、
絶対的幸福の軌道なのである。
 一、有名な「報恩抄」には、こう仰せである。
 「日蓮の慈悲が広大であるならば、南無妙法蓮華経は万年のほか、未来まで
も流布するであろう。日本国の一切衆生の盲目を開く功徳がある。無間地獄の
道をふさぐものである。この功徳は、伝教大師・天台大師をも超え、竜樹菩薩・
迦葉尊者よりも勝れている。
 極楽での百年の修行の功徳は、汚れた、この国土での一日の修行の功徳に及
ばない。正法・像法時代の二千年間の弘通は、末法の一時の弘通に劣るであろ
う」(御書329ページ、通解) 
 大聖人に続き、末法万年尽未来際までの広宣流布の道を開いているのが、皆
さま方であられる。その功徳は計り知れない。万人を苦悩の道から救う、偉大
なる使命を自覚していただきたい。

◆◇使命の天地に「永遠の幸福城」を!

■人生は戦い! 勝利こそ幸福

 一、労苦をいとわず、広宣流布のために行動することは、自分自身の功徳を
一段と増し、自分の家族も、友人も、社会をも、幸福の方向へ、平和の方向へ
と発展させていく軌道である。
 ここ東京牧口記念会館を中心として、第2総東京は躍動している。聖教新聞
の目を見張る拡大も、心から讃嘆申し上げたい。
 今年の1月2日、私は詠んだ。

 牧口城
  幾千万の
    友来たり
  世界に飛びゆく
     霊鷲山かな
 どうか、それぞれの広宣流布の使命の城を厳然と守り、さらに発展させてい
っていただきたい。
 人生は戦いである。自分自身の勝利が永遠不滅の幸福城をつくる。これが仏
道修行なのである。
 一、青年こそ光だ。人材こそ宝である。
 人材育成の正道を歩むためには、何よりもまずリーダーが、慢心を厳しく排
していくことだ。
 「人は高慢である時は自分自身のことしか頭にない」とは、フランスの作家
スタール夫人の名著の一節である。(『ドイツ論3』エレーヌ・ド・グロート・
梶谷温子・中村加津・大竹仁子訳から)
 仏法の清浄な世界においては、増上慢を絶対に、はびこらせてはならない。
広布を破壊する極悪の人間を断じて放置してはならない。真面目な人間が、か
わいそうである。麗しい和合も破壊されてしまう。それでは広宣流布はできな
い。ゆえに増上慢とは、毅然と戦い、断固として戒めていかねばならない。

■ロシアの天地でSGIが大発展
 一、ロシアでも、わが尊き同志は、はつらつと活躍している。
 現在、メンバーは約200人。その人数も、着実に増えている。
 とくに、近年、20代、30代の青年の入会が目立っているという。
 最近、行われた御本尊授与式でも、新しく入会した全員が、青年であった。
その御本尊授与式で、新入会の友は、励ましの声をかけてくれたSGI(創価
学会インタナショナル)メンバーや、紹介者への感謝を、口々に述べた。
 清々しい笑いと涙に包まれた、感動的な会合であったと聞いている。
 モスクワ大学でも、わが創価の学友が活躍している。
 ロシア人の学生のSGIメンバーが、元気に学問に励み、青春を乱舞してい
るとうかがい、喜びにたえない。
 さらに、ロシアでは、これまで、メンバーの活動はモスクワに集中していた
が、それが各地に広がっている。
 ロシアでは、東と西の端で、11時間の時差がある。そのうち、SGIのメ
ンバーが住んでいる地域は、約8時間の時差の地域にわたる。
 東のカムチャツカ半島から西のサンクトペテルブルクに至るまで、今や、広
大な地域にSGIメンバーがいる。
 とくに、建都300年のサンクトペテルブルク、極東のウラジオストク、サ
ハリンなどは、メンバーも多く、にぎやかに会合を行っている。妙法の音声が、
ロシアの大地を包む時代となったのである。

■仏法の哲理を世界に翻訳
 一、私の『法華経 方便品・寿量品講義』のロシア語版が、今年2月に出版
されたが、各界で好評をいただいているようだ。
 通常、思想・哲学を扱った本に大きな反響があるのはめずらしく、出版社の
方も、うれしい驚きの声をあげておられたそうである。
 当初、出版された分は、ロシアでは、すぐに売り切れ、キルギス共和国、ウ
ズベキスタン共和国など、ロシア語圏の周辺諸国からも、注文が寄せられてい
ると、うかがった。
 ロシアの国民支援センター「ブラゴベスト」のセルゲイ・フィル副会長も、
私の『方便品・寿量品講義』を読み、温かい励ましの声を寄せてくださった。
 〈セルゲイ・フィル氏は語っている。「池田会長の『方便品・寿量品講義』
を、夢中で、時間も忘れて読み進めました。大変に感銘し、深い印象を受けま
した。
 池田会長が、私のために、この本を書いてくださったと感じています。これ
からの私の人生の教科書です。多くのロシア人に、ぜひ読んでもらいたい一書
です」〉
 一、『方便品・寿量品講義』を翻訳してくださった、ステラ・シバコーバさ
ん(創大助教授)を中心に、現在も、SGI公認通訳の斎藤ベンツえく子さん
等の皆さんが、私の御書講義の翻訳を進めてくださっている。
 すでに「開目抄」や「生死一大事血脈抄」などの翻訳が終わり、ロシアのS
GIメンバーは、それを通して日蓮大聖人の人間主義の仏法を一段と深く学び
合っておられる。
 ともあれ、仏法の哲理を現代にわかりやすく展開し、書籍として残していく
ことは、普遍性と永遠性に通ずる戦いであると、私は確信している。
 翻訳・出版はじめ、関わってくださっている、すべての方々に、あらためて
御礼申し上げたい。
シンガポールでブック・フェア
 一、シンガポールからも連絡があった。「現在、シンガポールで大々的に行
われている『世界ブック・フェア(本の見本市)』で、『池田大作コーナー』
が大きな反響を呼んでいます」という知らせであった。
 この「世界ブック・フェア」は、市内の大きな国際コンベンション・センタ
ーで、6月24日から7月3日まで開催されているものである。
 シンガポール創価学会の皆さまをはじめ、関係者の方々に、心から御礼申し
上げたい。
 〈100を超えるコーナーの一つに、「池田大作コーナー」が設けられ、約
120点の書籍が展覧されている。ブック・フェアの主催者推薦書・100冊
の中に、池田名誉会長の著作が3冊選ばれ、特別に展示されている。
 『子どもの世界』(ロシアの作家リハーノフ氏との対談集)、『希望対話』、
『希望の選択』(アメリカの平和学者クリーガー博士との対談集)である。
 ブック・フェアのことを報じた新聞記事では、「今、売れている本」として、
とくに『希望対話』が紹介された。
 「池田大作コーナー」には、同じ人が何度か足を運ぶ場面も。「初日に見て、
1冊買いました。早速読んでみたら、感動し、他の本も読んでみたいと思い、
また来ました」との声も寄せられている〉

■詩心のネパール
 一、さて、釈尊生誕の地・ネパールからもニュースが届いた。
 この6月28日、詩のシンポジウムが開催されたというのである。〈「池田
大作博士に捧げる"平和のための詩"特別朗読会」〉
 これには、著名な詩人であるロイヤル・ネパール・アカデミーのコイララ副
総裁、バタライ事務総長が出席されたほか、今年、国家から表彰された国民的
詩人ギミレ氏をはじめ、多くの高名な詩人の方々が参加してくださった。
 光栄にも、私たちの平和への貢献を讃えてくださったという。
 開催に尽力されたネパールSGIのシュレスタ理事長、タパ壮年部長からは、
「それはそれは厳粛な、平和と文化と詩心の式典でした」と、さっそく、長文
のお手紙を頂戴した。
 関係者の方々、またネパールSGIの尊き同志の方々に、深く感謝申し上げ
たい。

■女性が光る! 伸びゆく天地
 一、第2総東京は、伸びゆく新天地である。生き生きとしている。
 第2総東京は、「決意した一人」が立ち上がった。ひとたび立ち上がった人
間は強い。大いなる人材が、続々と育っている。
 女性が光っている。
 第2総東京婦人部のコスモス平和大学校。その真剣なる「行学の二道」の取
り組みは、尊い模範である。
 白蓮グループ、ハピネス・グループをはじめ、女子部の活躍も素晴らしい。
ここ第2総東京が、「女性の世紀」の理想郷として、ますます光り輝いていく
ことを、私も妻も祈り続けている。

◆◇御書は「希望と励ましの書」
◆声を惜しまず 時を逃さず 真心の言葉を

■第2総東京に常勝の歴史を!

 一、けさ(2日)も、第2総東京の婦人部のリーダーが、今月から配達の部
数が増えた配達員の方々へ、感謝とねぎらいの電話をされていた。その様子を、
私も妻も感銘深くうかがった。
 ともあれ大聖人も、「い(言)ゐはげ(励)まして」(御書1190ページ)、
「信心をはげまして」(同1308ページ)等と、激励の重要性を教えておら
れる。
 御書それ自体が、一次元から拝するならば、希望を贈る「激励」の書そのも
のである。
 声を惜しまず、励ましの声をかけ、時を逃さず、激励の手を打ってまいりた
い。
 10年前――東京牧口記念会館が落成した1993年、創立記念日の11月
18日に私は詠った。
 永遠に
  常勝創価
     牧口城
 この一句を皆さまに贈って、記念のスピーチとしたい(大拍手)。
(2003・7・2)