高らかに青春の誓いを謳(うた)う

          山本 伸一

世紀の光を求めて
歩みゆく
晴ればれとした
正義の山へ向かう
青春の足どりは軽い。
彼らは
古い古い世界の軌道(きどう)から
新しい また新しい
世界の軌道を
走り始めた。
胸には
栄光と勝利の人生を
確固たる信念としながら
いかなる見知らぬ所へも
恐れることなく
高き無限へと
深き無限へと
大胆に
そしてまた勇敢に
突き進みゆく勇気よ! 
イギリスの平和の闘士
ラッセルは語った。
「一つの重要な仕事を
 見事にやり遂げた幸福を、
 人から奪えるものは
 何ひとつない」
彼らは
自身の目的を
明確に持ち
生き生きとした夢を
持ちながら
いかに傷つけられようと
いかに叩かれようと
朗らかに
すべてを耐えながら
堂々たる足どりで
笑顔で進んでいる。
絶対の信仰心を
失うことなき彼らは
大きな声で叫ぶ。
精神的暴力で
偉くなった人間が何だ! 
搾取(さくしゅ)をもって
蓄えた財産が何だ! 
私は
素晴らしく大きな声で
正義を叫ぶ。
邪悪を倒すために! 
アメリカ・ルネサンス
哲人ソローは訴えた。
「正しく
 狙いをつけるだけでは
 駄目だ、
 全力で
 弓を引き絞ることも
 必要なのだ」
青春は
戦いだ! 
青春は
生き抜くことだ! 
青春は
勝利することだ! 
常に
自身のために
常に
社会のために
常に
人々のために
向上と革新を! 
君の正義の生命は
深い使命に
永劫(えいごう)に
据え付けられたものだ。
ドイツの哲学者
カントは論じている。
「世界における
 一切のものは
 なんらかの目的に役立つ、
 世界には何ひとつ
 無駄なものはない」
明敏な君よ! 
秀麗(しゅうれい)な瞳の君よ! 
いかなる狂気の
中傷の嵐があっても
断固として
勝ち抜きゆく姿を
皆が待っている。
君よ! 
いかなる苦痛があっても
逃げるな! 
卑怯な人生だけは
生きるな! 
哀れな
右往左往しゆく
人間になるな! 
君よ! 
正義の剣(つるぎ)を持ちながら
悠然と
そして厳然と
さらに朗らかに
堂々と
舞いに舞いゆき
勝利の胸の波を
創り給え! 
君の充溢(じゅういつ)した
戦い抜きゆく
冴えわたった眼差しをば
気高き賢者たちは
心から祝福し
勝利を期待しているのだ。
ナポレオンは
こう言ったことがある。
「知性は
 力の権利以前に
 権利を持っている。
 力といえども
 知性なくしては
 無(む)に等しい。
 英雄の時代においては、
 将軍は
 最も強い人間であった。
 文明の時代においては、
 将軍は 勇者の中の
 最も知的な人間である」
君の質素な作業服は
あの帝王の
飾りゆく王冠よりも
美しい。
君の
熱心に勉学しゆく
その姿は
尊大(そんだい)ぶった
皇帝よりも尊(とうと)い。
君の疲れ切った
全力闘争の姿は
あの豪華な邸宅に
住む人よりも偉大だ。
ソクラテスの弟子
プラトンは言った。
「恥ずべき
 安楽や怠惰からは、
 とうぜん反対に
 苦労が
 生まれてくるものである」
君には
一生涯
絶望という底がない。
貴賤(きせん)を問わず
労苦も厭(いと)わず
人のために
社会のために
仏法のために
貧しき人のために
悲しき人のために
苦しむ人のために
生き抜きゆく
何と素敵な誇りを持てる
君の魂よ! 
それは
永遠に滅びることはない。
それこそ
君は
最大なる生命の宮殿に
住んでいる
庶民の帝王なのだ。
スイスの大教育者
ペスタロッチは語った。
「志(こころざし)高く
 賢明で篤(あつ)い信仰心の
 すべての人々は
 支配者らの悪に対抗できる
 強靱な力を
 一人ひとりが持っている」
卑劣な
つくり話の中傷。
下劣な
嫉妬と陥(おとしい)れの売文。
陰謀と讒言(ざんげん)の
数々の落とし穴。
しかし
賢明な人々は
皆 見抜いていた。
また正義の人々は
悪辣(あくらつ)な謀略に
怒りを燃やした。
どれほど
日本の民主主義を毒し
どれほど
言論の自由
踏みにじったか! 
卑しく
金儲けのために
奔走した
汚点の歴史は残った。
この数十年間の
善と悪
正と邪の勝敗は
明確にされていった。
狡賢(ずるがしこ)き邪悪は
負けたのだ。
正義の私は
勝ったのだ! 
私には
胸のバッジはない。
だが
この何十年の強風にも
正義の道を歩み
未来に生き
未来を創りゆく
幾百万の
聡明と勇気の青年たちが
守りに護(まも)って
左右前後で
共戦してくれたのだ。
青年と共に生き
戦い進むことは
それ自体が
勝利なのだ! 
「老いた帝王よりも
 無名の青年の
 師弟に生きゆく姿は
 幾百倍も優る
 価値ある人生! 」と
ある哲学者は謳った。
全くその通りだ。
今日も
偉大にして
誓いの道を
歩みゆくのだ。
若々しく
新生の道を! 
充実した
輝く青春の道を! 
栄光の歌を
翼に乗せながら
心 軽やかに
勇敢なる
栄光の生命の道を
歩みゆけ! 
我ら勝者の前途には
祝福の歓声が
待っている。
勝利の大交響曲
聞こえる。
大いなる名誉輝く
紋章が光る。
君よ! 
絶対の後悔なき人生を
歩みゆくのだ。
戦い抜くのだ。
そして
豪毅(ごうき)にして
賢明な同志と共々に
決意の出発も
栄光の到達も
「勝利の英雄」と
謳われて
大王の如き精神で
後悔無用の人生を
送ろうではないか! 
君に 万歳! 
わが友に 万歳! 
わが同志に 万歳! 

  二〇〇三年十二月十四日

     青年部の一年間の大活躍に感謝しつつ
              世界桂冠詩人