我らの新春を謳う


  ―― 敬愛する同志のご多幸を祈りつつ ――

              池田 大作


新しき
平和と幸福の
偉大なる太陽が
悠然と昇る!
完壁の慈悲の姿は
我ら広宣の王冠を
光らせ
豪華な魂で
万物に挨拶する。
この一年も
使命に生ききる
我らは
一日たりとも
後悔することなく
新しい
永遠に光る歴史を
創るのだ。
広布拡大の
婦人部の皆様
ありがとう!
いついつも
御苦労さま!
地域の柱となり
我らの父でもある
壮年部
万事 よろしく!
広布後継の
偉大なる正義の指導者
男子部・学生部
本年もよろしく!
無限の勇気と
希望を与えゆく
女子部の皆様方
今年も 朗らかに!
共々に
更に偉大なる
希望の心は
決意の心は
使命の心は
決して休むことはない。
断じて
喜びの勝利のために!
不滅の生涯の歴史を
飾るために!
無数に近い
仏菩薩の賞讃に
我らは
驚きをも感ずる。
限りない
世界中の使命の庭で
光輝な
最も光輝な
誓願に走りゆく
わが同志たちよ!
大巻(たいかん)の
わが人生の歴史を
綴りゆくために
自身に与えられた
この一生の
深い尊き実験の
行動をなしゆくのだ。
スイスの大教育者
ペスタロッチは訴えた。
「人間は
 何が真であるかを
 知るだけでなく
 正しいことを行い
 正しきことを
 願わねばならない」
いかなる雷鳴が
鳴り渡ろうが
稲妻が
我らに向かいこようが
正義に生き抜く
我らに代わって
邪悪の人間の魂が
その激烈な攻撃に遭い
必ずや
破滅していくに違いない。
歴史は
行進している。
歴史は
未来に厳として
残りゆくものだ。
最終の結末を
知らない者たちは
正義の勇気の力を
持ちたる我らの
真実を隠し
虐(しいた)げていく
愚かな者たちだ。
「善き事に対して
 悪しき証言を為すものは、
 誉(ほま)れでなくて
 汚辱(おじょく)を受くべき であろう」
これは
ルネサンスの大詩人
ダンテの確信であった。
我らは
大事な現実の
輝く大地を讃美しながら
生き抜いていくのだ。
誰が正義の人を
苦しめているかを
我らは
確かに知っている。
我らには
憂(うれ)いなく
偉大なる同志たちが
連帯している。
常に
高い高い勝利の
快い世紀をつくり
歩んでいるのだ。
イギリスの女性作家
アン・ブロンテは謳(うた)った。
「私は
 驚くべき喜びを知った。
 若い頃の友情の
 純粋な明るさの中に――
 飽きることのない
 優しい幸福を――
 その幸福は
 昼には私の太陽であり、
 夜には私の月であった」
我らは
絶対に確かなる
幸福と平和の道を
知っている。
皆のために祈りゆく
強靭(きょうじん)な魂よ!
私の魂は
たちまちにして
何千年
何百年前も
そしてまた
何百年
何千年後の前途も
生きがいと思い出が
蘇(よみがえ)ってくる
最極(さいごく)の活発な魂が
光っているのだ。
人類最高峰の大科学者
アインシュタイン博士は
語った。
「われわれは
 人々の心の中に、
 これまでのように
 国境のところで
 停止することのない連帯感を
 徐々に目覚めさせるべく
 努力しなければならぬ」
私と世界は
一つである。
宇宙と私も
一体である。
私たちには
陰気な歳月などは
ありえないのだ。
ただただ
幸福の歌を
平和の歌を
夢の歌を歌いながら
来る年も来る年も
明るく幸福に向かって
進んでいるのだ。
愚かな邪悪の人々は
ただただ
悔いを残して
人生を虚しく送っている。
そこには
真実の青春もなければ
勝利の人生の曲も
聞こえてくることはない。
「宗教は
 教育の重要な一部を
 形成する」とは、
アインシュタイン博士の
洞察(どうさつ)である。
正義の信仰は
真実の道を生き抜く
人間の力だ。
正義の信仰に
敵(かな)うものは
この世にはないのだ。
人間には
生老病死(しょうろうびょうし)がある。
宇宙には
成住壊空(じょうじゅうえくう)がある。
ペスタロッチは叫んだ。
「善をなす力を持ちながら
 善をなさざる者は
 一層の罪人である」
妙法に生き抜く
正義の人は
虚勢(きょせい)で生きている人々を
可哀想に思い
有名で生きている人々の
迷いの心を見抜いている。
あの朽ち果てた
廃嘘の如き
有名人などになるな!
決して
朽ち果てることのなき
永遠の青春の晴れ舞台に
踊り舞いゆくのだ。
ドイツの大文豪
ゲーテは言った。
「人間 朽ちないためには、
 たえず 変わり、
 新しくなり
 若返らなくちゃならない」
君よ!
大確信をもって
行動すべきだ。
わが人生に
感謝を忘れず
前進するのだ。
決心する人は
立派な勝利者だ。
正義の信心をしゆく人間は
高邁(こうまい)な思想と
峻厳(しゅんげん)な知性を持った人だ。
古代タミールの哲人
チルバルバルは綴(つづ)った。
「心を傾く方向に
 流させない。
 心に悪を寄せ付けない。
 そして
 心を善(よ)く用いていく。
 これが智慧である」
苦しき離別も
有限のこの天地に起こる
さまざまな苦悩も怒りも
そして
悲しみも悩みも
自己の内に抱(いだ)いている
さまざまな心の回転を
永遠の希望に満ち溢(あふ)れ
幸福へ
正義へ
常楽へ
勝利へと変えゆくのが
信仰である。
そこには
常に透明な
無限の広がりがある。
何ものをも恐れず
悪を善に
不幸を幸福に
すべてを勝利へと
回転させゆく法則を
持っているからだ。
ゆえに
人々のために
法のために
広布のため
世界平和のために!
燃えるような
美しい目をして
果てしもなく
来る日も来る日も
常勝の歌を歌いながら
人生の極致の生涯を
香(かぐわ)しき生涯を
歩んでいくのだ。

 二〇〇四年一月一日
         
         世界桂冠詩人
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※ダンテは中山昌樹訳。ブロンテは藤木直子訳。
アインシュタイン井上健中村誠太郎訳。
ゲーテ高橋義孝訳。