全国最高協議会(2)
わが勝利劇の火ぶたを切れ
キング博士
断固たる勇気ほど素晴らしいものはない
鍛えなくして成長なし
戸田先生
訓練を受けた人は延びる
苦労した人が幸せになる
一、「今こそ勇気が、今こそ確固たる心が必要だ」(大芝芳弘訳『セネカ哲学全集6』岩波書店)
人生には、さまざまな試練の時がある。
広布の途上には、いくつもの困難な山がある。
そこを勝ち越えれば、新しい世界が、大きく広がっていく。未来が、晴れ晴れと開けていく。
そのために、最も大切なものは何か。
それは「勇気」である。
逆境に揺るがぬ「確固たる心」である。
未来は今の行動で決まる
一、アメリカの人権闘争の指導者、マーチン・ルーサー・キング博士は、公民権運動の歴史を大きく開いたモンゴメリーのバス・ボイコット運動で、ともに戦ってくれた同志を見て、こう語った。
「断乎とした勇気よりもすばらしいものは世に何もない」(雪山慶正訳『自由への大いなる歩み』岩波書店)
いわんや私どもには、究極の信仰がある。宇宙大の仏法を持っている。何も恐れる必要はない。 強く、強く、生き抜いていくのだ。攻撃精神を忘れてはならない。
戸田先生は、よく言われていた。
「闘争を開始するからには、それだけの準備と決意と闘魂をもって、断じて勝つのだ!」
インド独立の父、マハトマ・ガンジーは叫んだ。
「未来は、私たちの今の行動にかかっている」
「未来」のために「今」を勝とう! ともに、心新たに出発しよう!(大拍手)
不正義に対する女性の怒りを!
一、私は現在、アルゼンチンの人権の闘士で、ノーベル平和賞を受賞したエスキベル博士と対談を続けている。〈題名「人権の世紀へのメッセージ──"第三の千年"に何が必要か」。『東洋学術研究』で連載中〉
博士は、女性の役割を重視し、SGI(創価学会インタナショナル)の女性の活動にも、平和建設への大いなる希望を見いだしてくださっている。
対談で、博士は述べておられた。
「不正義に対する女性の怒りほど強いものはありません」
「女性が沈黙を破り、良心によって立ち上がれば、世界がよりよい方向へ変わっていくことは間違いありません」
学会はさらに、婦人部、女子部が、大いに力を発揮できる環境をつくっていかねばならない。
女性が伸びれば、学会は、もっと発展する。広布は拡大する。
皆が同志として互いに尊敬し合い、楽しく前進していくのだ。
一方、偉ぶる人間に対しては、厳しく戒めていかなければならない。
大聖人は、池上兄弟に仰せである。
「二人が一体で進む姿は車の両輪のようなものである。鳥の二つの翼のようなものである」(御書1108ページ、通解)
異体同心の団結で進もう! 頑張ろう!(大拍手)
一、先日、フィリピンの国立南東フィリピン大学から、「名誉教育学博士号」授与の決定通知をいただいた。心から感謝申し上げたい(大拍手)。
〈同大学のオルティス学長は語っている。
「池田博士への名誉学位記の授与は、世界に向けての博士の有益なご貢献に対する賞讃にほかなりません。博士の国籍は『世界』であり、博士を顕彰させていただくことは、わが大学の最高の栄誉です」
名誉会長が受けた世界の大学・学術機関からの名書学術称弓は、現在、218にのぼっている〉
知性の世界からの顕彰は、最高の誉れである。
私は、各国からの栄誉を、その国からの信頼の証しとして謹んで拝受している。
また、それぞれの国で、懸命に社会貢献に尽くしておられるSGIの同志の励みとなれば、本当にうれしい。
「良き弟子を持って幸せだ」
一、青春時代、私は学校での勉学を断念せざるを得なかった。師匠・戸田先生をお守りするために、すべてを捧げて尽くしたのである。
戦後の最大の苦境の中で、戸田先生は、「私のそばにいてくれ」と言われた。そして、「そのかわりに、俺が全部、教えてやろう」と言ってくださった。
そのお言葉通り、毎週、日曜日になると、先生のご自宅に呼ばれ、一対一の講義を受けた。勉強の合間には、先生自ら食事を用意され、ふるまってくださることもあった。
私は、この「戸田大学」で、あらゆる学問を教わった。
やがて日曜日だけでは時間が足りなくなり、戸田先生の会社で、毎朝の講義が行われるようになった。それは、先生のご逝去の直前まで続けられた。
戸田先生は、ご自身の命を削られるように、自分の持てるすべてを、弟子である私に授けてくださったのである。
師匠とは、なんと、ありがたいものか。師弟とは、どれほど麗しいものか。
世界から贈られる知性の栄冠は、「戸田大学」で受けた訓練の結晶である。そう私は確信している。
これが創価学会の師弟である。
私は、戸田先生を仏のごとく敬い、先生に仕え抜いた。
だれが大聖人の御遺命のままに、広宣流布を推進しているのか。だれが三類の強敵と戦っているのか。それは戸田先生だ! この偉大な師匠を命にかえてもお守りするのだ!
それが私の囲い決意であった。
「先生!」「先生!」と叫んで最後の最後まで生き抜く。これが真の弟子の姿である。
「私の人生は、良き弟子を持って、本当に幸せだった」
戸田先生は、そう言ってくださった。
創価の女性の時代!
女性が沈黙を破り、良心によって立てば、世界はよりよく変わる
全部、自分のため
一、戸田先生は、広宣流布の未来のために、一人一人の幸福のために、青年を徹底して訓練してくださった。
「人材は訓練しなければ人材とはならない」
これは、恩師・戸田先生の、絶対の確信であられた。
こうも言われていた。
「訓練なくして、偉大な人生を歩んだ人は一人もいない」
「訓練を受けた人間、苦労した人間しか、信用できない」
「苦労したほうがいい。苦労したほうが幸せである。全部、自分のためになる。苦労しない人は、鍛えられず、必ず最後は弱き人間になり、不幸に堕ちる」
まったく、その通りである。
人よりも苦労した人、求めて訓練を受けた人、その人が最後に光る。幸福をつかんでいける。
訓練である。訓練を受けていない人は、いざという時に、力を発揮することができない。
では、真の訓練とは何か。それは信心を磨くことである。
折伏の力、対話の力を鍛え抜くことが、最高の訓練である。
戸田先生は言われていた。
「信心、折伏、人材としての訓練や指導を、きちんと受けた者は、皆、立派に伸びている」
「金剛石(ダイヤモンド)は、磨かなければ、それが金剛石であることすら、分からない。真剣勝負で、信心を磨くことだ。そうすれば、無量の福運を積むことは間違いない」
信心を貫いた人は、まさに、ダイヤモンドのごとき不滅の大福運をつかんでおられる。
反対に、責任ある立場にいながら、地道な信心の訓練を避け、戦いから逃げて、ずるがしこく振る舞う、そうした輩は、必ず、惨めな転落の人生となっている。
もしも、そのようなリーダーが増えてしまえば、学会は衰退してしまう。断じて、そうさせてはならない。
戸田先生は叫ばれた。
「大聖人の弟子は師子王の子の如し」
「師子の子は、鍛えれば鍛えるほどたくましくなる」
学会は、師子の集いである。
困難があるほど強くなる。圧迫されるほど勢いを増す。それが、師子の生き方である。
断固として一人立て!
「師子奮迅の力」を出せ!
強き心を奮い起こし、わが「勝利劇」の火ぶたを切ってまいりたい(大拍手)。
(2007・8・6)