胡主席の来春訪日合意へ=28日に日中首脳会談
+胡主席の来春訪日合意へ=28日に日中首脳会談
福田康夫首相は27日、就任後初めて中国を訪問し、28日に北京で胡錦濤国家主席との初の会談に臨む。両首脳は「戦略的互恵関係」の一層の発展に向け、胡主席の来年春の訪日で合意。1998年11月の江沢民氏以来、9年半ぶりとなる中国国家主席の訪日が決まる見通しだ。
【時事通信 2007/12/26-18:26】
+胡主席、来春訪日表明へ 福田首相北京入り 28日に首脳会談
【北京27日傍示文昭、久保田敦】福田康夫首相は27日夕、政府専用機で北京入りした。28日に胡錦濤国家主席ら中国指導部との首脳会談に臨む。北京の外交筋は27日、胡主席が会談で来春の日本公式訪問を正式に表明するとの見通しを明らかにした。胡主席は今月3日に北京で高村正彦外相と会談した際に「来年の比較的早い時期に日本を公式訪問したい」と述べ、訪日に強い意欲を示していた。一方、胡主席は靖国神社参拝問題など歴史認識には触れない見通し。参拝に関し、安倍晋三前首相は態度をあいまいにしていたが、福田首相は「参拝しない」と明確に否定しており、あらためて議論する必要はないと判断したとみられる。
中国国家元首の訪日は1998年11月の江沢民国家主席(当時)以来途絶えており、実現すれば約9年半ぶりとなる。中国側は3月下旬から4月上中旬を軸に日程調整を進める意向だ。
福田首相は28日に温家宝首相とも会談、環境協力や民間交流拡大などに向けた新たな日中合意を図り、「戦略的互恵関係」の具体化をアピールする構え。懸案の東シナ海のガス田共同開発問題や北朝鮮の核、拉致問題でも意見を交わし、局面打開を目指す。
福田首相は29日から温首相の出身地・天津市や山東省を視察、30日に帰国する。
首相は出発に先立ち、官邸で記者団に「率直に話をしたい。私どもの考えを伝え、相手の考えもよく聞いて、今後どう良い関係を築いていくかということに全力を挙げたい」と意欲を表明。環境問題についても「日中で協力していけることがあると思う。一致点を見いだしたい」と述べた。
【2007/12/28付 西日本新聞朝刊】