ホルヘ・バサドレ・グロマン大学 名誉博士号授与式



◇◆正義のため 民衆のため
   断じて勝つ! そのための教育!! 

◇◆平和へ〔対話〕の大攻勢!! 
[大教育者 バサドレ博士]
「ウソに負けるな」「言論の暴力を正せ」

【SGI会長の謝辞】
 一、本日は、わざわざ集まってくださり、本当に、ありがとうございます。
 御礼のごあいさつをさせていただきます。
 貴大学の尊き名前に掲げられている、大教育者のバサドレ博士は、高らかに
宣言されました。
「教育という営みの中心的存在は、いったい何か。それは、学生自身である」
と。
 私も、まったく同感です。
 この尊い精神を厳然と受け継いでこられた「学生中心の模範の教育の城」こ
そ、誉れも高き、貴・国立ホルヘ・バサドレ・グロマン大学なのです。
 きょうは創価大学をはじめ、全国155大学の若き英才が、晴れ晴れと集い
合いました。
 とくに、東京工業大学、また法政大学など20の「大学会」の結成、おめで
とう! 
 さらに九州青年部の皆さん方、北陸青年部の皆さん方、本当に、ありがとう、
ご苦労さま! 
 留学生の皆さん方も、ありがとう! 大切な未来の指導者の皆さんです。ご
健闘をお祈りしています。
 一、心より尊敬申し上げるカスタニェダ総長ご夫妻、さらに、マンサナレス
副総長。
 ただ今、私は、最高に意義深き、名誉博士の学位を賜りました。
 21世紀を担い立つ若き英知の指導者とともに、この栄誉を拝受させていた
だき、これほどの喜びはございません。
 厚くまた厚く、御礼を申し上げます(大拍手)。

■知識のためだけの知識は危険
 一、貴大学の原点であるバサドレ博士は、愛する青年に向かって、常にこう
訴えました。
「知識のためだけの知識は、危険をはらむ。人間に奉仕する知性こそが、実り
をもたらすのだ」
 確かな原理・原則であります。
 ここにも、わが学生部の重大な精神闘争の意義があります。
 さらに博士は「真の教養の根本的な使命は、多くの扉と窓を開くことである」
と呼びかけております。そして「対話の力を学べ! そこに希望がある」と呼
びかけております。
 それは、平和と人道のために、友情を結ぶことです。味方をつくることです。
 これまた、創価学会の青年部による、目覚ましい対話の大攻勢と一致してお
ります。
 人間に奉仕し、社会へ、世界へ、正義の連帯を拡大していく。それでこそ、
真実の知性であります。
 その真髄のリーダーシップを発揮してこられたのが、ここに、きょうお迎え
したカスタニェダ総長ご一行なのであります(大拍手)。

■学生に慕われることがうれしい
 一、高名な農学博士であられるカスタニェダ総長は、留学先のヨーロッパの
有名大学に残って、研究生活を続ける道も大きく開かれておりました。
 しかし、あえて愛する祖国ペルーに舞い戻られ、青年の育成と、理想の社会
の大建設のため、死力を尽くしてこられたのであります。
 総長は、教育への信念を尋ねられ、こう語っておられる。
「私は、給料を得るためでなく、教育という尊き作業のたあに、命を捧げてい
ます。
 私はかつて、ペルー社会の発展に貢献できる、優秀なプロフェッショナルの
育成に役立ちたいとの思いから、帰国を決意しました。
 この30年間、若者の育成と、よりよき社会を築くことに取り組んできまし
た。今、その努力が実を結んでいます。
 最もうれしいことは、学生たちに慕われていることです。今、私が代表を務
めている大学は、ペルーでは、最も安定した高等教育機関であるといえます」
 まことに深く、素晴らしい信念の言葉である。
 本日は、創価大学の教員の皆さまも出席してくださっている。「最もうれし
いことは、学生たちに慕われること」との言葉を深くかみしめていきたい。

■哲学と勇気を胸に前へ! 
 一、貴大学の源流であるバサドレ博士は、崇高な貢献の人生を突き進まれた
ゆえに、卑しい嫉妬の誹謗中傷を、多く受けておられます。
 その嵐の中を、博士は、「嘘や陰謀などに対する弱さ、すなわち臆病こそ、
最も悪質な弱さである」と喝破し、勝ち抜いていかれた。皆さんも、断じて、
臆病な人間、弱い人間になってはいけない。
 そして博士は、青年たちに、「民衆を侮辱し、沈黙させようとする輩を、鋭
く監視せよ! 讒言や暴言を武器にする輩を、厳しく正せ! 」と託された。
それが正義の勝利のしるしだからであります。
 私も皆さんに頼みたい。邪悪は厳しく打ち倒せ! ――その気迫がなければ、
勝利の道は開けない。
 このペルーの哲人の師子吼を、若き皆さん方は、深く生命に刻みつけていた
だきたい。
 きょう集った全員が、男性は「偉い人」「勝利者」になっていただきたい。
女性は「立派な人」に、そして「幸福者」になっていただきたい。
 そのためには、哲学と勇気がなければなりません。
 今、私の胸の琴線には、貴国を代表する青春の詩人、ホセ・ガルベスの「青
年に捧げる詩」の一節が響いてまいります。
「誇り高き闘士たちよ、旗を掲げたまえ。
 苦しみの悲哀と利己主義の卑劣さと戦う純白の理想の旗を掲げよ! 
 青春の明るい輝きの中で、高々と! 
 誇り高き闘士たちよ! 
 笑いと夢見ることを忘れず、弱々しい涙を乗り越え、わが人生を深く生きよ! 
そして、勝利することを学びたまえ!」
 断じて勝利することを学べ――この言葉を、私は若き皆さんに贈りたい。
 
 皆さんが60歳になった時、どういう人生を迎えるか――。荒れ果てた「精
神のスラム街」をさまようような人生は不幸である。
 いい人生を生き抜いてもらいたい。そのための教育である。
 戦う人生は美しい。希望に燃え、勇気を燃やして、この一生を戦おう! 
 そして断じて勝とう! これを、きょうの「決議」としたいが、どうだろう
(会場から「ハイ! 」と力強い返事)。

■君たちに託す! 
 一、戸田先生は青年部、そして学生部に遺言として語られました。
「戦いは長い。すべては君たちに託す以外ない」
 また、水滸会のメンバーに言われました。「私の真の弟子ならば、難を恐れ
ず最後まで続け! 断じて負けてはならぬ」
 どうか将来、全世界で勝利の人生を飾っていただきたい。また、できたら、
ぜひペルーへ行って、ホルヘ・バサドレ・グロマン大学を訪れていただきたい
(大拍手)。
 結びに、貴大学の永遠の興隆、貴国の無限の繁栄を、心からお祈り申し上げ
ます。
 本日は、まことにありがとうございました(大拍手)。



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   ペルーの青春詩人はうたう
     誇り高き闘士たちよ
     理想の旗を掲げたまえ
     弱々しい涙を乗り越え
     わが人生を深く生き
     勝利することを
     学びたまえ! 
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