創価家族の誇り

威風堂々 青年学会は勝利の明日へ!

麗しき「人間共和」を広げよう!

妙法証明の「多宝の父母」に感謝

 永遠に
  偉大な功徳を
    積みゆかむ
   私もあなたも
     学会家族と

 この一年間、本当にありがとう! 全世界の偉大な地涌の同志に、私は心から感謝を申し上げたい。
 凍てついた混迷の世に、暗夜を照らす灯台の如く、わが友は何と勇敢に「希望の光」を送り続けていることか。
 あまりにも大きい試練の一年であった。
 そしてまた、人と人が寄り添い、支え合い、励まし合って、生き抜いていく。そこに最も人間らしい幸福があり、平和がある──このことを、皆が噛む嚙みしめた一年でもあった。
 「逆境を共にする者たちの気持は自然と通い合って友情を結実するものである」とは、スペインの文豪セルバンテスの言である。
 苦難が打ち続く社会だからこそ、私たちは、強く麗しい人間共和を、日本中、世界中に広げていきたい。
 同志と共に!
 青年と共に!
 師弟が共々に!
 広宣流布の大願へ、鉄の団結で進みゆく、我ら創価の民衆の「絆」は、何ものにも断ち切られない。
        ◇
 今年、わが後継の男女青年部は、力の限り「行学の二道」に励んだ。
 手作りの「創価青年大会」は7月の先駆けの富山県、そして10月以降、大関西の全支部が総立ちの青年大会を起点に、全国各地でかつてない連帯を広げてきた。今月18日、大勝利の大分家族の大会をもって一切を美事に勝ち飾った。
 本年の目覚ましい「青年躍進」を、私たちは万雷の拍手で讃えたい。立派に新しい時代を創ってくれた。
 とともに、青年を温かく励まし、陰に陽に大成功を支えてくださった壮年部、婦人部の皆様方に、あらためて御礼を申し上げたい。
 さらにまた、青年学会の鑑と光る「多宝会」「宝寿会」「錦宝会」の方々の祈りと応援に、最敬礼して感謝を捧げたい。
 また、「太陽会」「敢闘会」の活躍も、まことに頼もしい限りだ。
 草創以来、多宝の友は、それぞれに何十人、何百人と、粘り強く折伏行を重ねて、今日の学会の大発展の基盤を築いてくださった。
 その福徳は、三世永遠にわが身を飾り、子孫末代まで薫りゆくに違いない。
 そして今も変わらず、次世代の人材の育成に、全力を挙げてくださっている。あまりにも尊貴にして、あまりにも偉大な方々だ。
 あのイタリア・ルネサンスの文化も、師匠から弟子への薫陶があり、先輩から後輩への激励があったればこそ、絢爛と花開いた。
 ルネサンス期の美術史家バザーリは、「清澄な精神を持つ人々には年を取っても、後輩たちが立派な仕事をするよう指導している人が多い」と綴り残した。
 現在、壮年部「王城会」、婦人部「香城会」などの皆様方が、広宣流布のために、大切な命の時間を供養する思いで、敢然と使命を果たしてくださっている。
 それは、正義の大城を厳護する戦いであるとともに、永劫に崩れざる創価学会の未来を創造する営みであるのだ。
 あの大歴史家トインビー博士の「若さ」の秘訣は、明快であった。「次の世代に起ころうとしていることに、ほんとうに関心をもつこと」である。
 人生の総仕上げとは、過去の肩書など取り払って、未来のため、青年のために、心を砕き、智慧を出し、手を打つことなのだ。
 仏法は「現当二世」、常に「今」から始まる。今いる「ここ」が出発点だ。

「青年の魂」で成長
 「魂の人間讃歌──ジャズと人生と仏法を語る」の鼎談を、私も、そして最高峰のジャズ音楽家ウェイン・ショーターさん、ハービー・ハンコックさんも、世界の青年たちと未来を語り合う思いで進めてきた。
 連載の終了後に、78歳のショーターさんは、こう語ってくださった。
 「この鼎談を通し、私の青年の魂が再び成長し始めました。それは『一人立つ精神』です。恐怖や逆境に立ち向かい、何があっても前へ進む『確信』です」
 そして、この青年の魂をもって、英知を磨き、真の友情を育みながら、平和への永遠の冒険を突き進んでいきたいと言われるのだ。
 私たち3人は、永遠の青年の魂を脈打たせながら、生命の勝利の讃歌を創り残しゆく心意気である。
        ◇
 法華経には「長寿にして衆生を度せん」(創価学会法華経505?)とある。
 風雪の中を戦い抜いてこられた多宝の友の姿そのものが、厳然たる広布の実証だ。幾多の苦難を毅然と勝ち越えてきた笑顔こそが、地涌の菩薩の証明である。
 そうした多宝の友が、今日も真剣に送ってくださる励ましの題目に、地域の後輩たちが、どんなに守られていることか。
 多宝の先輩方が、仕事に悩む青年を励ますアドバイスや、生活苦に直面する壮年や婦人に語る自らの体験談が、どれほど安心と勇気を広げてくれることか。
 日蓮大聖人は、現実社会の荒波を受けて苦闘する、四条金吾に仰せである。
 「賢人は八風と申して八のかぜにをかされぬを賢人と申すなり、利《うるおい》・衰《おとれ》・毀《やぶれ》・誉《ほまれ》・称《たたえ》・譏《そしり》・苦《くるしみ》・楽《たのしみ》なり」(御書1151?)
 どんな毀誉褒貶の「風《かぜ》」にも揺るがぬ多宝の友の、透徹した信心こそ、学会の宝であり、柱である。
 御聖訓には「周の文王は老たる者をやしなひていくさ(軍)に勝ち」 (同1250?)と仰せである。
 広布の大先輩を、どこまでも尊敬し、大切にしたい。皆でそうした心を持つ組織が、守りに守られ、圧倒的に勝ち栄えていくことは絶対に間違いないのである。

「希望家族」の絆
 大震災の被災地にあって“たとえ一切を失おうとも我らには希望がある!”と、皆を励ましてやまない多宝の友もおられる。
 そうした尊き父上、母上たちを中心に、先日、気仙沼圏の同志が感動的な「希望家族大会」を開催した。
 地元の中心会館が大津波の被害で使えなくなり、これが震災後初の、嬉しい“圏の集い”であった。
 席上、宮城県音楽隊が力強い演奏を披露。大津波で祖父を亡くした少年部の友は祖母とリレー体験を発表した。その凛々しき決意に、皆が感涙したと伺った。
 ──祖父の形見となった腕時計は、その後もずっと時を刻み続けている……。
 少年は悲しみの中でも、大好きなおじいさんが「止まってはいけない、進みつづけろ」と励ましてくれていると感じ取った。そして、「残された僕たちが力強く前へ進んで行く事が、一日、一日を精一杯やりきる事が、おじいさんへの供養にもなると思います」と。
 広宣流布に生き抜いた多宝の父母《ちちはは》の「負けない心」は、生死を超えて、未来のリーダーたちの命に脈々と受け継がれている。
 気仙沼の希望家族の誇り高き笑顔の記念写真を御宝前にお供えし、私は妻と題目を送らせていただいた。
        ◇
 先日、「人材・躍進の年」の棹尾を飾り、「青年学会 拡大の年」の開幕を告げる大号砲が轟いた。
 埼玉県で行われた「マーチングバンド・バトントワーリング全国大会」で「創価グランエスペランサ」(鼓笛隊)、「創価ルネサンスバンガード」(音楽隊)が共に堂々の日本一の栄冠に輝いたのだ。
 まさに全同志の魂を鼓舞してくれた。本当に素晴らしかった。ありがとう!
 躍動する若き生命から迸る響きこそが、胸を打つ。青年の威風堂々の舞ほど、人びとの心を変え、社会を動かすものはない。

使命の道を堂々と
 青年学会は、何があっても満々たる生命力で戦い、威風堂々と進み続ける!
 それは、なぜか──。
 第1に、我らの崇高なる大使命のゆえに、である。
 御書には、地涌の菩薩の英姿を「巍巍堂堂として尊高なり」(同211?)と示されている。
 「巍巍」とは、山々が高くそびえることだ。あたかもヒマラヤの峰々を仰ぐような堂々たる偉容である。
 それは、久遠の仏の真実の弟子として、濁世末法に妙法を弘め、人類の平和と幸福を実現しゆく、誓願の大きさの象徴といえよう。
 「この世で果たさん 使命あり」と自覚すれば、何を恐れることがあろうか。
 第2に、広宣流布という正義の前進には、三類の強敵をはじめ、幾多の嫉妬の迫害が必ず起こる。だから威風堂々と戦うのだ。
 経文に、「猶多怨嫉。況滅度後」等とある。正しいゆえに、怨嫉され、悪口罵詈される。難こそ、正義の証しなのである。
 なればこそ、「大難来りなば強盛の信心弥弥悦びをなすべし」(同1448?)と仰せの如く、昂然と頭《こうべ》を上げ、胸を張るのだ。
 厳しい試練があればあるほど、いよいよ威風堂々と強く打って出るのだ!
 これが、学会精神である。
 この正しき信心と、不撓不屈の実践があったからこそ、学会は強くなり、大発展したのである。
 20世紀の大音楽家で、アルゼンチン・タンゴの巨匠ピアソラは語った。
 「何度も何度も壁にぶつかり、何度も何度も立ち上がってきたからこそ、今の私があるのだ」
        ◇
 恩師・戸田城聖先生は言われた。
 「宇宙の変化の大もとである南無妙法蓮華経を自身の胸中に涌現させるのが、この大仏法である。ゆえに自分の望む方向に、一年また一年、よりよく変化し、必ず勝利していけるのだ」
 わが親愛なる同志の皆様、この一年、本当にご苦労様でした!
 皆、どうか体を大切に、創価家族と共に、満々たる希望の新年を!
 そして幸福と多宝の勝利の人生を!

 青春の
  心を持ちたる
    人生は
   三世に栄《さか》ゆる
    極理の道かな

 セルバンテスの言葉は『ペルシーレス』荻内勝之訳(筑摩書房)。バザーリは『続ルネサンス画人伝』(白水社)、引用文は小谷年司訳。トインビーは『日本の活路』(国際PHP研究所)、引用文は松岡紀雄訳。ピアソラはN・ゴリン著『ピアソラ 自身を語る』斎藤充正訳(河出書房新社)。