天の舞 人生の舞 芸術の舞


◆◆天晴れ 地晴れ 人生も! 
◆◆魂 輝く 芸術部の皆様へ
           池田 大作

天に舞い
地に舞い
人生は劇場! 
私たちにとって
今日も
来る日 来る日も
劇場である。
天の劇
地の劇
そして人生の劇の舞を
舞いながら
芸術は
人間の究極の
勝利の行動だ。
芸術は
苦しみを超え
悩みを超え
孤独を超え
生き生きと人生を生き
あらゆる人々を愛しゆく
天使の振る舞いだ。
芸術は
苦悩に沈む人々を
喜びに変え
孤独に悩む人々を
安穏に変え
戦い疲れた人々に
楽しみを与える。
優しく
そして力強き
人間の奥義(おうぎ)の舞である。
有名なチャップリンは――
 "年をとるにつれて、
  人類の大喜劇と、あわせて
  その下にある悲劇とが
  みてとれるようになった"
と語った。
そして彼は
私たちの人生は
勝利の喜劇で終わるのだ
断じて
悲劇の最終で
あってはならないと
訴えたのである。
大仏法を信ずる人は
一人も もれなく
絶対に幸福になる。
絶対に
すべてに勝ちゆき
所願満足しゆく
信仰なのである。
恐れるな! 
そして
前へ進むのだ。
幸福の勝利のために! 
栄光の到達点のために! 
そして
わが兄弟姉妹の
無数の眷属(けんぞく)の
救済のために! 
これが
釈尊の願いであり
祈りであり
出世の本懐であった。
さらに
悪世末法における
全人類の悲願であり
願望であるのだ。
嘘と謀略(ぼうりゃく)と
悪口罵詈(あっくめり)の
嵐の中にあって
 「持(たも)たるる法だに
  第一ならば
  持つ人 随って
  第一なるべし」との
蓮祖の宣言を
決して忘れてはならない。
人生は
人それぞれが
芸術を現じている。
ある人は
現実に負け
侘しき
敗北の姿の人生。
ある人は
悪事を犯し
一生涯
地獄の烙印(らくいん)を押されて
牢獄で戦(おのの)く人生。
そして
ある人は
あらゆる宇宙の輝きが
皆 自分自身の前途を
守り光らせ
諸天善神からも
喝采を受ける
幸福の王者と
なっていけるのだ。
また幸福の女王と
なっていけるのだ。
賢明なる君よ! 
あなたよ! 
下劣な つくり話など
唾を吐き
投げ捨てよ! 
恥知らずの悪人どもの
卑劣な攻撃など
断固として
反撃するがよい。
君の満足の方法を
正確に使うことだ。
戦う あなたの姿を
目にして
皆 そっと
涙を拭うであろう。
そして
人間の誇りと幸福を
思うに違いない。
君よ! 
あなたよ! 
夜の孤独の
寂しさに負けるな! 
悲しき歌を
最後の歌とするな! 
苦しみの孤立も
悩みの葛藤(かっとう)も
深い悲しみも
世間の非難中傷も
悠然と
自分らしく乗り越え
前進することだ。
その人が勝ったのだ。
批判者は負けたのだ。
君よ! 
あなたよ! 
決して短気になるな! 
希望に満ちあふれて
歌い舞いゆけ! 
魂に
高邁(こうまい)なる信仰と
峻厳(しゅんげん)なる知性を
忘れるな! 
無数の宝物は
汝自身にあるのだ。
晴れ晴れと
気品にあふれて
一人 笑顔で立ち上がり
戦い進むことだ。
辛(つら)い日がなんだ。
佗(わび)しい日がなんだ。
嫉妬がなんだ。
私は
意地悪き心の人々とは
永遠の離別をしたのだ。
私は
耐え忍びながら
朗らかに生き抜く
芸術博士なのだ。
私の永遠の生命の栄光に
敵(かな)う人はいない。
フランスの詩人
エリュアールは
極悪のナチスと戦った
有名な詩人である。
彼の最後の叫びは
 「勝利は
  友愛に支えられている」と。
全く その通りだ。
一人の勝利など
あり得ない。
皆で助け合い
団結し合ってこそ
一人ひとりが
勝利できるのだ。
誠実な瞳(ひとみ)を
互いに見つめる
生命の親友がいることは
同志がいることは
妙(たえ)なる人間の一生にとって
最高に幸福なことだ。
今は
有名であってもなくても
最後に迎えるものは
声高らかな
歓呼の声だ! 
そしてまた
歓声の沸く
栄光の歴史である。
汝自身の妙法と共に
高貴な生命の曲! 
世界に響く
あなたの声! 
そして天まで動かす
ピアノの旋律! 
諸天の天使たちと共に
悠然(ゆうぜん)と立ち来(きた)る
マイクの舞! 
辛くとも
苦しくとも
妙法蓮華の
生命力と幸福の
薫りに包まれた
君は
そして あなたは
世界一の芸術の真髄(しんずい)の
保持者であることを
決して忘れてはならない。
自分を磨け! 
汝自身を磨け! 
汝自身を磨くことだ。
力をつけろ! 
力をつけろ! 
自分自身に
力をつけることだ。
負けるな! 
どこまでも負けるな! 
最後の勝利者
最高の勝利者であるからだ。
自分の人生に
自分で満足していける
戦いをすることだ。
有名でも
無名でもいい。
有名 無名が
幸福を決定しない。
ひたすら
人生を立派に
向上させることだ。
そして
汝自身の芸術を
磨きに磨くことだ。
結果を
誰が何と言おうと
自分自身とは
関係のないことだ。
勝利と栄光を
感ずるのも自分! 
勝利と栄光を
感じないのも自分! 
世間の評判を
気にして負けるな! 
世間の評判に
気をとられて
自信を失うな! 
主役であれ
脇役であれ
すべてが平等だ。
否! 
皆が いなければならない
舞台だ。
芸術は
人間の支えだ。
人間が人間として
最高に発揮される
知情意(ちじょうい)の血脈である。
芸術は
人間性の究極の昇華(しょうか)だ。
国家の勲章は
政治家ばかりに
あげるのではなくして
最も多く
芸術家に
差し上げるべきだ。
「政治家は
 国民の功労者に
 勲章を授ける立場だ。
 それを
 貰う立場であることは
 おかしい!」と言った
哲学者がいた。
「文化国家」と
いうのであれば
芸術家を
最大に宣揚(せんよう)していくことが
国家としての誉(ほま)れである。
さあ! 
今日も心機一転して
戦うのだ! 
前へ進むのだ! 
信仰は
心身を一生涯
健全にさせゆく力である。
喜びの道を
開きゆく力である。
汝自身の目標と行動が
晴れ晴れと
勝ちゆく力である。
世界は
広く大きい。
宇宙は
さらに広く大きい。
そして人の心は
さらにさらに
広く大きいのだ。
魂の輝くところ
その人の前進は
いずこに行こうとも
必ずや
自由な勝利の世界が
待っている。
勇み立つ
君の舞よ! 
勇み立つ
あなたの舞よ! 
勝ち誇って進む
あなたの未来よ! 
勝ち誇って進む
君の未来よ! 
最後の最後まで
自分らしく戦い抜き
一人も もれなく
絶対に勝利者になることだ。
これが
芸術部の精神であるからだ。
芸術部、万歳! 
 二〇〇三年十一月三十日
  親愛なる大切な
        芸術部の皆様に
             大 作