青年部教学試験1級 問題

青年部教学試験1級 問題
■問一「開目抄」から問いに答えなさい。

 一、「本抄の背景と大意について、次のイ、ロ、の問いに答えなさい。

   イ、本抄の題号の意義について簡潔に述べなさい。

   ロ、本抄の「標」「釈」「結」のうち、結びの段において示されている本抄の結論となる御文を挙げなさい。

 二、「外典・外道の四聖・三仙其の名は聖なりといえども実には【 】未断の凡夫・其の名は賢なりといえども実に【 】を弁(わきま)えざる事嬰児(えいじ)のごとし」の御文について、【 】に入る正しい言葉を書きなさい。

 三、「但し此の経に(イ.) 二箇の大事あり倶舎宗成実宗律宗法相宗三論宗等は名をもしらず華厳宗真言宗との二宗は偸(ひそか)に盗んで自宗の骨目とせり、一念三千の法門は(ロ.) 但法華経の【 】の【 】にしづめたり」の御文について、次のイ、ロ、の問いに答えなさい。

   イ、「二箇の大事」とは何を指していますか。それぞれを書きなきい。

   ロ、傍線(ロ.)の御文について、日寛上人は『三重秘伝抄』において「但」の字を三重に冠して読むべきであるとされており、これを図示すれば下のようになります。
            但法華軽……( )相対
            但【 】…… 本迹相対
            但【 】……( )相対
    次の 1、2、の問いに答えなさい。
    1.【 】に入る正しい言葉を書きなさい。
    2.それぞれを五重の相対にあてはめたとき、( )に入る言葉を書きなさい。

 四、「(イ.) 此等の経経に二つの失あり……本門にいたりて始成正覚をやぶれば四教の果をやぶる、四教の【 】をやぶれば四教の【 】やぶれぬ、爾前迹門の十界の因果を打ちやぶって本門の十界の因果をとき顕す、此即ち本因本果の法門なり、九界も【 】に具し仏界も【 】に備わりて・真の十界互具・百界千如・一念三千なるべし」の御文について、次のイ、ロ、の問いに答えなさい。

   イ、傍線(イ.)に関して、迹門方便品が「爾前二種の失」の一つを脱(まぬか)れたことが明かされています。迹門方便品でいかなる法門が説かれたことによって、失の一つを脱れたのか、その法門の名を挙げなさい。

   ロ、御文の【 】に入る正しい言葉を書きなさい。

 五、次の御文について、後ろのイ、ロ、の問いに答えなさい。
  「日本国に(イ.) 此れをしれる者は但日蓮一人なり。これを一言も申し出すならば父母・兄弟・師匠に国主の王難必ず来るペし、いはずば・慈悲なきに・にたりと思惟(しゆい)するに……二辺の中には・いうぺし、王難等・出来の時は退転すべくは一度に思ひ止るぺしと且くやす(休)らいし程に宝塔品の【 】これなり」
   イ、傍線(イ.)の「此れ」とは何を指すか、簡潔に述べなさい。

   ロ、御文の【 】に入る正しい言葉を書きなさい。

 六、次のイ、ロの文章を読み、御文の【 】に入る正しい言葉を書きなさい。

   イ、「日蓮が法華軽の智解は天台・伝教には千万が一分も及ぷ事なけれども【 】を忍び【 】のすぐれたる事は・をそれをも・いだきぬべし」とあるように、日蓮大聖人は末法に法華軽を弘める実践において優れていると仰せです。

   ロ、末法法華経の行者が受ける大難の相を示した勧持品二十行の偈の文を、大聖人お一人が身読されたことについて、「日蓮法華軽のゆへに度度ながされずば【 】の二字いかんがせん」と述べられています。


■問二「開目抄」から問いに答えなさい。

 一、日蓮大聖人は、法蔵や澄観、善無畏三蔵等を「才能ある畜生」と喝破されています。本抄で大聖人は、「才能ある畜生」について、どのような者であると仰せですか。

 二、大聖人は、諸経の勝劣を知り、最勝の経典を身で読んだ喜びを「当世・日本国に第一に富める者は【 】なるべし命は【 】にたてまつり名をば後代に留(とどむ)べし」と仰せです。【 】に入る正しい言葉を書きなさい。

 三、「三類の強敵」について、次のイ、ロ、の問いに答えなきい。

   イ、本抄では、法然を道門増上慢とされていますが、僭聖増上慢は誰ですか。その名を記しなさい。

   ロ、「【A】あらば必ず三類の怨敵あるべし、三類はすでにあり【A】は誰なるらむ、求めて【B】とすべし」の御文の【A】【B】に入る正しい言葉を書きなさい。

 四、大聖人は御自身を迫害する者に罰の現証が出ない理由を本抄で3点にわたって説明されています。その一番目は、謗法の罪ある行者を迫害した場合と説かれています。残りの2点は何か。簡潔に記しなさい。

 五、大聖人は「詮ずるところは天もすて給え諸難にもあえ身命を期とせん」と仰せられた後に、「大願を立てん」と言われて、御自身の法華経の行者としての御心境を明かされています。その大願の内容を書きなさい。

 六、大聖人は、「今(い)ま日蓮・強盛に国土の【 】を責むれば此の大難の来るは過去の重罪の今生の【 】に招き出だせるなるべし」と仰せられ、「軽重軽受」の利益を示されています。【 】に入る正しい言葉を書きなさい。

 七、大聖人は「我並びに我が弟子」と仰せられ、大聖人門下として忘れてはならない信心の根本姿勢を示されています。その御文を記しなさい。

 八、大聖人は、摂折の二門について、無智・悪人が国土に充満している時には「摂受を前(さき)とす」と仰せです。では、どのような時に「折伏を前とす」べきと仰せですか。簡潔に記しなさい。


■問三「撰時抄」から問いに答えなさい。

 一、「本抄では、大集経に説かれる「白法隠没」の次の時に、南無妙法蓮華経の大白法が一閻浮提に広宣流布していくことが説かれています。これに関して次のイ、ロ、の問いに答えなさい。

   イ、その証文となる法華経薬王品の文を書きなさい。

   ロ、日蓮大聖人は、末法法華経を持つ者が難を受けることを、経文をいくつか挙げて示されています。その経文のうち一つを書きなさい。

 二、「三度の高名」について、次のイ〜二の問いに答えなさい。

   イ、1度目の高名について、年月日と事跡を書きなさい。

   ロ、3度目の高名の時、大聖人は「王地に生れたれば【 】をば随えられたてまつるやうなりとも【 】をば随えられたてまつるべからず」と師子吼されました。この御文の【 】に入る正しい言葉を書きなさい。

   ハ、「三度の高名」の意義について示された「此の三つの大事は【 】が申したるにはあらず只偏に釈迦如来の御神(おんたましい)・我身に入りかわせ給いけるにや我が身ながらも悦び身にあまる法華軽の一念三千と申す大事の法門はこれなり」の御文の【 】に正しい言葉を書きなきい。

   二、続いて、大聖人は、「法華経を二人・三人・十人・百千万億人・唱え伝うるほどならば妙覚の須弥山ともなり大涅槃の大海ともなるべし【 】は此れよりほかに又もとむる事なかれ」と、末法広宣流布の方軌を示されています。御文の【 】に入る正しい言葉を書きなさい。


■問四「御義口伝」から問いに償えなさい。

 一、「御義口伝」の「南無妙法蓮華経」について、次のイ、ロ、の問いに答えなさい。

   イ、「御義口伝に云く南無とは梵語なり此には帰命と云う」と仰せられて、帰命すべき対象について、「人」と「法」の両面から説かれています。帰命すべき「人」と「法」のそれぞれを文上と文底から答えなさい。

   ロ、日蓮大聖人は「帰と云うは迹門【 】に帰するなり命とは本門【 】に命(もとず)くなり」と仰せです。【 】に入る正しい言葉を書きなさい。

  二、「第一 南無妙法蓮華経如来寿量品第十六の事」について、次のイ、ロ、の問いに答えなさい。

   イ、大聖人は、如来について、「今日蓮等の類いの意は惣じては如来とは【 】なり別しては日蓮の弟子檀那なり、されば無作の三身とは末法の法華軽の行者なり無作の三身の宝号を【 】と云うなり」と仰せです。【 】に入る正しい言葉を書きなさい。

   ロ、大聖人は、「寿量品の極理」について、「惣じて伏惑を以て寿量品の極とせず唯【 】の当体本有の儘(まま)を此の品の極理と心得可きなり」と仰せです。【 】に入る正しい言葉を書きなさい。

 三、「第二 如来秘密神通之力の事」について、大聖人は神通之力を私たち衆生に約して説明され、「今日蓮等の類いの意は【 】と開覚するを如来秘密神通之力とは云うなり」と仰せです。【 】に入る正しい言葉を書きなきい。

 四、「第三 我実成仏已来無量無辺等の事」の中で、大聖人は「彼は迹表本裏・此れは本面迹裏・然りと雖も而も当品は末法の要法に非ざるか其の故は此の品は在世の【A】なり題目の五字計り当今の【B】なり、然れば在世は【A】滅後は【B】なり仍(よ)って以て末法の詮と為す」と仰せです。【A】【B】に入る正しい言葉を書きなさい。                                       
 五、「第四 如来如実知見三界之相無有生死の事」において、「生死」を見て厭離するのは「迷(まよい)」であり「姶覚」であると設かれています。それでは、生死を、どのように知見した時に「悟(さとり)」となり、「本覚」となるのか。本抄の仰せに沿って簡潔に述べなさい。

 六、「第十一 自我得仏来の事」について、大聖人は「自も我も得たる仏来れり十界本有の明文なり」と仰せられています。この場合の「自」と「我」を、それぞれ十界に約しなさい。


■問五「日顕宗を破す」から問いに答えなさい。

 一、破折の精神について述べられた次の御文の【A】に共通する正しい言葉を書きなきい。
    「一念三千の観道を得たる人なりとも【A】をだにも・せ(責)めざれば得道ありがたし」
    「【A】を見ながら置いてせめずんば師檀ともに無間地獄は疑いなかるべし」

 二、日顕が、世界広宣流布を推進する創価学会の破壊を企てたことは、「五逆罪」のうち、いずれにあたるか、その大罪の名称を書きなさい。

 三、日蓮大聖人が血脈の本義を説かれた御文を用いて、日顕宗の閉鎖的・神秘的な誤った血脈観を破折しなさい。

 四、日顕宗は "僧侶を呼ばない葬儀では故人は成仏しない" などと言っている。この邪義を、大聖人の仏法の法理に照らして破折しなさい。

青年部教学試験1級 解答例 (聖教2011/10/03)

■問一

一、
 イ、邪宗邪義に執着する日本国の一切衆生の目を開かせる
 ロ、日蓮は日本国の諸人にしうし父母なり

二、(順に)三惑 因果

三、
 イ、迹門理の一念三千 と 本門事の一念三千
 ロ、
  1、(順に)本門・寿量品 文の底
  2、(順に)権実 種脱
四、
 イ、一念三千・二乗作仏
 ロ、(順に)果 因 無始の仏界 無始の九界

五、
 イ、仏法を破壊する悪魔が身に入った者に、人々がだまされて悪道に堕ちてしまったこと または 人々の苦しみの元凶は謗法の諸宗にあること
 ロ、六難九易

六、
 イ、(順に)難 慈悲
 ロ、数数


■問二

一、寿量品の仏を知らざる者 など

二、(順に)日蓮 法華経

三、
 イ、聖一または 良観
 ロ、A 法華経の行者 B 師

四、誹謗者の堕獄が必然の場合 と 一国謗法で諸天善神が去った場合

五、「種種の大難・出来すとも智者に我義やぶられずば用いじとなり、其の外の大難・風の前の塵なるべし、我日本の柱とならむ我日本の眼目とならむ我日本の大船とならむ等とちかいし願やぶるべからず」の趣旨

六、(順に)誘法 護法

七、(我並びに我が弟子・)諸難ありとも疑う心なくば自然に仏界にいたるべし、天の加護なき事を疑はざれ現世の安穏ならざる事をなげかざれ、我が弟子に朝夕教えしかども・疑いを・をこして皆すてけんつたなき者のならひは約束せし事を・まことの時はわするるなるべし

八、邪智・謗法の者の多き時


■問三

一、
 イ、我が滅度の後後の五百歳の中に広宣流布して閻浮提に於て断絶せしむること無けん
 ロ、而も此経は如来現在にすら猶怨嫉多し況や滅度の後をや など

二、
 イ、年月日……文応元年7月16日 事跡……「立正安国論」を北条時頼に提出
 ロ、(順に)身 心
 ハ、日蓮
 二、仏になる道


■問四

一、
 イ、文上……人=釈尊、法=法華経
   文底……人=日蓮大聖人、法=南無妙法蓮華経
 ロ、(順に)不変真如の理 随緑真如の智
二、
 イ、(順に)一切衆生 南無妙法蓮華経
 ロ、凡夫

三、即身成仏

四、A 脱益 B 下種

五、本有の生死と知見する時

六、(順に)九界 仏界


■問五

一、法華経の敵
ニ、破和合僧
(三、四は省略)