青年部教学1級試験 2006/02/27
<問一>「観心本尊抄」
■一、本抄の題号について次の問いに答えなさい。●イ、本抄の題号は時応機法に立て分けられます。題号の中から「応」にあたる漢字を抜き出し。その正しい読み下しを書きなさい。
●ロ、題号の「観心本尊」は「観心の本尊」と読みます。「の」の字を入れて読む理由を説明しなさい。
■二、次の文章を読み、後ろの問いに答えなさい。
「観心本尊抄」の冒頭では、「此の三千・一念の【 イ 】に在り若し【 イ 】無んば而已芥爾やみなんけにも 【 イ 】有れば即ち三千を具す乃至所以ゆえ に称して不可思議境と為す意こころ 此に在り」との文を挙げ、
続いて、●ロ[天台三大部等における一念三千の出処はこの文にあることを厳密に確認されています。]
更に、百界千如と一念三千の相違について、●ハ[「百界千如は【 】に限り、一念三千は【 】に亘る」]と説明されています。
●イ、【 】に入る正しいことばを別紙解答欄に書き入れなさい。
●ロ、一念三千の出処であるこの文は、天台の何という書の第何巻にありますか。
●ハ、百界千如と一念三千の相違について述べられた傍線ハの御文の【 】に入る正しいことばを別紙解答欄に書き入れなさい。
■三、次の文章を読み、後ろの問いに答えなさい。
本抄では、一念三千の出処を示した後「観心とは我が己心を観じて十法界を見る是を観心と云ふなり」と仰せられ、続いて、●イ[十界互具を示す法華経の文]を挙げられています。
そして人界に十界が具わることを、六道、●ロ[二乗、菩薩界]、●ハ[仏界]の順に論じられていきます。
続いて、優れた因行と果徳をもつ釈尊のような仏の生命が私たちの己心にあることはどうしても信じられないとする問いを設けられ、その結論として●ニ[釈尊の因行果徳の二法は【 】を譲り与え給う」]と受持即観心の法理を明かしています。
そして、この受持即観心によって●ホ[己心に四聖が顕現することを法華経の経文を挙げて述べられています。]
●イ、十界互具を示す法華経の文のうち、総じて「九界所具の仏界」を示した方便品の文、「仏界所具の九界」を示した寿量品の文を書きなさい。
●ロ、本抄では人界所具の二乗界、人界所具の菩薩界について、それぞれ「所以ゆえ に世間の【 】豈あに 人界に二乗界無からんや」「無辜むこ の【 】菩薩界の一分なり」と仰せです。【 】に入る御文を別紙解答欄に書きなさい。
●ハ、本抄では、人界に仏界が具わることを示す「現証」を3つ挙げられ、「此等の現証を以て之を信ず可きなり」と仰せです。ここに挙げられた「現証」のうち2つを挙げなさい。
●ニ、受持即観心の法理を明かされた傍線ニの仰せの【 】に入る正しい御文を別紙解答欄に書き入れなさい。
●ホ、己心に四聖が顕現することを示された次の御文の【 】に入る正しいことばを別紙解答欄に書き入れなさい。
▲1、「妙覚の釈尊は我等が血肉なり【 】は骨髄に非ずや」
▲2、「我等が【 】は五百塵点乃至所願の三身にして無始の古仏なり」
▲3、「上行・無辺行・浄行・安立行等は我等が【 】なり」
■■解答例■■
■一
●イ.始 始む
●ロ.「教相の本尊」に対して、「観心の本尊」であることを明らかにするため。
■二
●イ.心
●ロ.摩訶止観 第5巻
●ハ.有情界 情非情
■三
●イ.<方便品の文>「衆生をして仏知見を開かしめんと欲す」
<寿量品の文>「是くの如く我成仏してより已来甚大に久遠なり寿命・無量阿僧祗劫・常住にして滅せず諸の善男子・我本菩薩の道を行じて成ぜし所の寿命今猶未だ尽きず復上の数に倍せり」●ロ.<人界所具の二乗界> 無常は眼前に有り
<人界所具の菩薩界> 悪人も猶妻子を慈愛す●ハ.?堯舜等の聖人の如きは万民に於て偏頗無し
?不軽菩薩は所見の人に於て仏身を見る
?悉達太子は人界より仏身を成ず
(このうちのいずれか二つ)●ニ.妙法蓮華経の五字に具足す我等此の五字を受持すれば自然に彼の因果の功徳
●ホ. ▲1、因果の功徳 ▲2、己心の釈尊 ▲3、己心の菩薩
<問二>「観心本尊抄」
■一、
本抄では御本尊の相貌について「其の本尊の為体ていたらく 本師の娑婆の上に宝塔空に居こ し塔中の【 】の左右に釈迦牟尼仏・多宝仏・釈尊の脇士【 】等の四菩薩・文殊弥勒等は四菩薩の眷属として末座に居し……是くの如き本尊は在世五十余年に之れ無し八年の間にも但八品に限る」と述べられ、
また、この御本尊の建立について「此の時地涌千界出現して【 】の釈尊を脇士と為す【 】の本尊此の国に立つ可し」と仰せられています。これらの御文の【 】に入る正しいことばを別紙解答欄に書き入れなさい。
■二、五重三段の名称を挙げ、それぞれの正宗分を述べなさい。
■三、次の御文について、問いに答えなさい。
「本門を以て之を論ずれば一向に末法の初を以て正機と為す所謂いわゆる 一往之を見る時は久種を以て下種と為し大通前四味迹門を熟と為して本門に至って●ロ[等妙に登らしむ]、再往之を見れば迹門には似ず本門は序正流通倶とも に末法の始を以て詮と為す、在世の本門と末法の始は一同に【 】なり但し彼は【 】此れは【 】なり」
●イ、【 】に入る正しい言葉を別紙解答欄に書き入れなさい。
●ロ、本門の文上においては寿量品を聞いた衆生が到達できた境涯は「等覚」までであったにもかかわらず、本抄で「等妙に登らしむ」とされていることについて説明しなさい。
■四、本抄では、寿量品の「良医病子の譬」と引いて、法華経本門が末法を正意とすることを論じられています。その内容に関して次の問いに答えなさい。
●イ.末法の「遣使還告」とは誰であると仰せられていますか。
●ロ.末法のために「今留在此こんるざいし 」された「是好良薬」とは何であると仰せられていますか。
●ハ.「於此好色香薬而謂不美おしこうしきこうやくにいふみ 」の者とは、末法においてはどのような人のことですか。
■五、地涌の菩薩が末法の初めに出現する在り方に、折伏を現ずる時と摂受を行ずる時の二つがあることを述べられた本抄の御文を挙げなさい(趣旨でよい)。
■■解答例■■
■一 妙法蓮華経 上行 本門 一閻浮提第一
■二 一代一経三段……法華経並びに開結
法華一経十巻三段……方便品から分別功徳品の前半まで
迹門熟益三段……方便品から人記品まで
本門脱益三段……一品二半
文底下種三段……内証の寿量品
■三
●イ、純円 脱 種
●ロ、文上の寿量品を聞いて等覚に登った在世の衆生は、実は同時に、寿量文底の妙法を信受することによって妙覚に達したからである。
■四
●イ、地涌の菩薩
●ロ、(寿量品の肝要たる名体宗用教の)南無妙法蓮華経
●ハ、謗法の人々
■五 折伏を現ずる時は賢王と成って愚王を誡責し摂受を行ずる時は僧と成って正法を弘持す
<問三>「生死一大事血脈抄」
■一、次の御文について問いに答えなさい。
「然れば久遠実成の釈尊と皆成仏道の法華経と我等衆生との●[三つ全く差別無し]と解さと りて妙法蓮華経と唱え奉る処を生死一大事の血脈とは云うなり」
●問い 上の御文で「三つ全く差別無し」と述べられる論拠が、この御文に先立って示されています。その内容を簡潔に述べなさい。
■二、次のイ〜ニの御文について、【 】には正しい言葉を、また( )には御文の趣旨を、別紙解答欄に書き入れなさい。
●イ、「過去に法華経の【 】強盛なる故に現在に此の経を受持す、未来に【 】を成就せん事疑有るべからず」
●ロ、「総じて日蓮が弟子檀那等・【 】の心なく水魚の思を成して【 】にして南無妙法蓮華経と唱え奉る処を生死一大事の血脈とは云うなり、然も今日蓮が弘通する処の所詮是なり、若し然らば【 】の大願も叶うべき者か」
●ハ、「日本国の【 】に法華経を信ぜしめて仏に成る【 】を継がしめんとするに・還って日蓮を種種の難に合せ結句此の島まで流罪す」
●ニ、「上行菩薩・末法今の時此の法門を弘めんが為に御出現之れ有るべき由・御文には見え候へども如何いかん が候やらん、上行菩薩出現すとやせん・出現せずとやせん、日蓮( )候なり、相構え相構えて強盛の【 】を致して南無妙法蓮華経・【 】と祈念し給へ」
■三、本抄では最蓮房に対し「貴辺豈あに 真金に非ずや」と称えられています。これは、最蓮房のどのような振る舞いに対して述べられた言葉ですか。
■四、「在在諸仏土常与師倶生」について、出典(経典名と品名)を示して説明しなさい。
■■解答例■■
■一
「すべての生命は妙法蓮華経の生死だから」あるいは「久遠実成の釈尊と皆成仏道の法華経と我等衆生の三つは、ともに妙法蓮華経の当体であるから」など。
■二
●イ、結縁 仏果
●ロ、自他此彼 異体同心 広宣流布
●ハ、一切衆生 血脈
●ニ、「先ず粗弘め」の趣旨
大信力 臨終正念
■三
佐渡流罪中の大聖人に随順し、自身も難を受けながら信心を貫いていること。
■四<出典> 法華経化城喩品<説明> 大通結縁以後、法華経を聞いて妙法に結縁した衆生が、常に師とともに諸々の仏の国土に生まれて仏道修行するということ。
<問四>「兄弟抄」「諸法実相抄」
■一、「兄弟抄」に関する次の文章について、後ろの問いに答えなさい。
「兄弟抄」で大聖人は、兄弟が今、難にあっているのは過去の正法誹謗の故であると言われ「過去に人を障ささえ る罪にて未来に大地獄に堕つべきが、今生に正法を行ずる功徳・強盛なれば未来の【 】をまね招 ぎこ越 して【 】に値うなり」と、転重軽受の功徳を教えられています。
そして経文(般泥おん経)には、過去の誹謗によって様々な報いを受けると説かれていることを示され、そのなかで二つの報いが兄弟の身に起こっていると指摘されています。すなわち、「●ロ[二つの大難]は各各の身に当つてをぼつべし」と仰せです。
その後、雪山童子における羅刹、尸毘王しびおう における鳩の例を示しながら、「●ハ[十羅刹・( ハ )がために父母の身に入らせ給いてせめ給うこともや・あるらん]」と仰せられ、信心浅くして後悔することのないよう諭さと されています。
●イ、上の文中の御文の【 】に入る言葉を別紙解答欄に書き入れなさい。
●ロ、経文(般泥おん経)に説かれ、兄弟の身に起こっている「二つの大難」を示しなさい。
●ハ、( ハ )に入る仰せの内容を書きなさい。
■二、諸法実相抄に関する次の問いに答えなさい。
●イ、次の御文の【 】に入る正しい言葉を別紙解答欄に書き入れなさい。
「いかにも今度・信心をいたして【 】にてとをり、【 】となりとをし給うべし、【 】ならば地涌の菩薩たらんか」
●ロ、大聖人は御自身の実践を通して地涌の義を示されています。次の御文の( )に入る言葉を別紙解答欄に書き入れなさい(趣旨でよい)。
「日蓮一人( )、未来も又しかるべし、是あに地涌の義に非ずや」
●ハ、本抄では、釈迦多宝の二仏が中心となって虚空会の儀式が行われた目的が明示されています。その内容を書きなさい。
■■解答例■■
■一
●イ、大苦 少苦
●ロ、邪見の家に生まれる 王難にあう
●ハ、心み給わん
■二
●ロ、「はじめは南無妙法蓮華経と唱へしが、二人・三人・百人と次第に唱へつたふるなり」の趣旨
●ハ、令法久住のため、衆生を仏にするため、など。
<問五>「日顕宗を破す」
■一、破折の精神を示された次の御文の【 】に入る正しい言葉を別紙解答欄に書き入れなさい。
●イ、「如し かず彼の万祈を修せんよりは此の【 】を禁ぜんには」
●ロ、「いかなる大善をつく作 り法華経を千万部読み書写し一念三千の観道を得たる人なりとも【 】をだにも・責めざれば得道ありがたし」
■二、宗門が第二次世界大戦中に軍部権力の圧力に屈して侵した謗法の事実を2つ挙げなさい。
■三、学会授与の御本尊について日顕宗は「法主の開眼がない」と誹謗しています。この邪義を破折しなさい。
■四、次に挙げた日顕宗の邪義の中から1項目を選び、論拠を示して破折しなさい。
■五、次に挙げた日顕宗の誤った行動から1項目を選び破折しなさい。
■■解答例■■
■一
●イ、一凶
●ロ、法華経の敵
■二
神札を受けた、御書の刊行を禁止した、など。
■三
「法華経の題目は一切経の神たましい ・一切経の眼目なり」(御書1060-7曾谷殿御返事) と仰せのように、南無妙法蓮華経の御本尊それ自体が眼目である。したがって、他宗に見られる「開眼」のような特別な儀式は、大聖人の御本尊には必要とされない。
■四 省略
■五 省略