第2回 関西最高協議会 上

 第2回関西最高協議会が10日、大阪市の関西文化会館で行われ、池田名誉会長がスピーチした。


いかなる人も、一人でも多く広宣流布の味方に!= 若き日の関西での祈り
誠実に丁寧に友のために! 「心を配らない」指導者は「毒」

 一、第2回の関西最高協議会、まことにご苦労さまです!(大拍手)
 きょうも、晴天です。
 晴れ晴れとした晴天です。
 関西創価学会の前途を祝うがごとくの晴天です!(大拍手)
 今回も、さまざまな方々に、お会いできたことを、心から喜んでおります。また、お世話になったことを、心より感謝いたします。
 関西は、大盤石になりました。
 偉大な存在になりました。
 創価学会の未来に大きな光を放っている大関西の皆様方に、「いつも、ご苦労さま。ありがとう!」と申し上げたい(大拍手)。

 幸せ光る婦人城
 一、はじめに、愛する関西の皆様に、記念の歌を贈りたい。

 世は移り
  戦乱勝利の
   大阪城
  今は関西
    常勝城かな

 人は城である。人材こそ最高の城である。
 また、尊き関西婦人部に捧げたい。

 幸せを
  わが胸光らせ
    婦人城

皆様によろしくお伝えいただきたい。
 そして新出発した関西青年部に贈りたい。

 大関西
  池田門下と
   勝ちまくれ

 「関西は一つ」!
 一、世界の常勝大関西である。
 今回、SGI(創価学会インタナショナル)総会で来阪された世界60カ国・地域の広宣流布のリーダーたちも、関西の同志の熱烈な歓迎を受け、燃え上がる常勝の魂の息吹を全生命で感じ取っていかれた。
 役員の皆様には陰に陽にお世話になり、本当にありがとうございます。
 そして、「関西は一つ」の心で、一切の成功を真剣に祈ってくださった同志の皆様方に、私は心から御礼を申し上げます。
 できることならば、懐かしい関西の全7府県を、くまなく回り、わが同志と心ゆくまで語り合いたい思いでいっぱいである。
 日蓮大聖人は、遠く離れて会えない千日尼に呼びかけられた。
 「私たちは穢土に住んではいますが、心は霊山浄土に住んでいるのです。お顔を見たからといってなんになるでしょう。心こそ大切です。いつかいつか必ず、釈迦仏のいらっしゃる霊山浄土に行ってお会いしましょう」(御書1316ページ、通解)
 この大聖人の仰せにそのまま連なった、わが創価学会は、三世永遠に心と心が結ばれた同志である。兄弟姉妹である。家族である。
 いつでも、どこにいても、同じ妙法を唱えながら、心は一体不二なのである。
 ともあれ、愛する大関西は、全支部、全地区、全ブロックが一丸となって、この創立77周年を大勝利で飾ってくださった。諸天も喜び舞い、諸仏も寿ぎ祝って、常勝の空は、限りなく高い(大拍手)。

ドイツの哲人
円熟した老人が青年の、世話を焼けば、若い精神はいっそうよく伸びる

 「力」ではなく「説得」で勝利を
 一、今月の研修会にはギリシャSGIの代表も参加された。
 ギリシャは、西洋文明の源流である。
 その天地で、初のギリシャ語訳『法華経』が、SGIの協力で、ケドロス出版社から発刊された。今年の6月には、ギリシャの学術界・文化界の代表200人が出席し、出版記念会が開催された。
 大きな反響を広げているとうかがい、うれしい限りである。
 〈ギリシャからは、これまで名誉会長に、「ギリシャ国際作家・芸術家協会」の顕彰が何度も贈られている。同協会は名誉会長の詩を収録した詩選集を発刊している〉
 今回、来日したギリシャSGIのディモプロス理事長が、美しいギリシャ箴言集を届けてくださった。
 我らのふるさとは世界である。ギリシャにも、大切な友人たちがいる。
 ギリシャのことを、もっと知るためにも、きょうは、この箴言集から英知の言葉に学びたい。
 まず、大詩人ホメロスの言葉。
 「多くの手は、仕事の負担を軽くする」
 成功のカギは、力を合わせることだ。
 ギリシャの哲学者ピアスは訴える。
 「力ではなく、説得によって、勝利を」
 対話こそ、平和の武器である。

ギリシャの詩人
始めることは全体の半分を成就したに等しい

 健康第一で! 
 一、詩人のへシオドスは述べている。
 「始めることは、全体の半分を成し遂げたに等しい」
 何事も、まず「始める」ことだ。「出発する」「実行する」「動く」ことである。
 ヘシオドスは言う。
 「常に夏であるわけではない。収穫できる時に収穫せよ」
 その通りだ。かけがえのない「時」を逃してはならない。
 さらに、ギリシャのことわざにいわく。
 「偉大な挑戦においては、不本意な結果さえ、栄光である」
 目先のことに一喜一憂せずに進むのだ。
 すべては次の勝利のもと、成功のもとである。
 大いなる理想に向かって、朗らかに、悠然と、挑戦を続ける。その人に、最後の勝利は輝くのだ。
 健康第一で、我らは、「前進」また「前進」を続けよう!(大拍手)

 祈り抜いた日々 
 一、昭和30年(1955年)の12月13日、旧関西本部に「大法興隆所願成就」の関西常住の御本尊が御安置され、落成入仏式が行われた。
 戸田先生は、この御本尊を関西本部に迎えたことを、「無上宝衆・不求自得」であると、大変に喜ばれた。

国連のチョウドリ前事務次長
民衆が立ち上がってこそよき世界へと変革できる

 また、「経済の中心であり、広布の歴史の新しい関西の発展が東京のよき刺激剤となり、さらに全国への波動を生むことになる」とも語られた。
 今や、この関西の波動が、全世界へ広がりゆく時代となった。
 昭和31年(1956年)の大阪の戦いにあって、私は、この「大法興隆所願成就」の御本尊に向かって、毎朝、早朝勤行を行った。丑寅勤行も行った。
 真剣に祈り切った。祈り抜いた。
 私の祈りの一つ、それは、「大阪のいかなる人であれ、一人でも多く、このたびの戦列に加わって味方となること」であった。
 わが関西の同志は、この私の祈りと心を合わせ、この半世紀、一切を勝ち越えて、仏法勝負の不滅の証しを打ち立ててくださった。
 ともあれ、御聖訓には、こう仰せである。
 「ここに日蓮は、どういう不思議であろうか、(正法時代の)竜樹(りゅうじゅ)、天親(てんじん)等、(像法時代の)天台(てんだい)、妙楽(みょうらく)等でさえ顕されなかった大曼陀羅を、末法に入って二百余年を経たこの時に、初めて、法華弘通の旗印として顕し申し上げたのである」(御書1243ページ、通解)
 関西は勝った! 世界に向かって、「関西を見よ!」と胸を張れる。
 勝った人間は偉大だ。仏縁の拡大、広布の拡大こそ、最高無上の勝利である。
 この「大法興隆所願成就」の御本尊を「旗印」として、わが愛する大関西は、これからも、ありとあらゆる広宣流布の戦いに勝利しきって、一人ももれなく「所願」を「成就」し、幸福常勝の人生を飾ってもらいたい。
 そして全国、全世界の友も、常勝関西に見習って、人間主義の勝利の旗を、堂々と翻らせていただきたい(大拍手)。

 「人間革命」の思想を世界へ 
 「アメリカの著名な仏教研究者であるクラーク・ストランド氏は、「人間革命」の思想の意義について、次のように語っておられる。
 「創価学会の戸田第2代会長は、『仏とは生命なり』と定義することで、万人のための平等な宗教観を確立されました。
 そして、それを池田SGI会長が、人間革命を根幹とした、ヒユーマニズムの思想として、世界に開かれました。
 このSGI会長の功績によって、仏教は、特定の人々のための宗教という殻を打ち破り、世界へと広がることが可能になったのです」
 氏は続ける。
 「宗教はまず、自分自身の中に、強き信仰を築くとの思想を育むことが不可欠です。
 そして、自分自身の中に築いた喜びを人々に分かち合い、その共感を広げていくことです」
 「創価学会のすすめる人間革命の運動は、まさに、それを実践されております。SGI会長は、この人間革命の思想を『平和の価値』『文化の価値』、さらに『教育の価値』へと高めるなかで、世界宗教の基盤を築かれたのです」
 私のことはともかく、平和・文化・教育の大道を進みゆく「人間革命の同志」の皆様への評価として、ありのままに、ご紹介したい(大拍手)。
 一、中国の名門・福建範大学の鄭一書(ていいっしょ)副学長も、創価の「人間革命」思想に注目される一人である。
 こう述べておられる。
 「創価学会の発展で、見落としてはならない点は、それが"人間革命"に象徴されるように、一人一人を啓発し、人格を高めることを、最大の目的としてきたことです。その意味では、『比類なき大教育運動』といえるのではないでしょうか。
 私は、この点こそが、周恩来総理が生前に創価学会に注目した最大の理由だと思います」
 見る人は、まっすぐに見ている。
 人間革命──それは、まず自分が生まれ変わることだ。身近な「一人」を心から励まし、苦楽を分かち合い、ともに立ち上がっていくことだ。
 人類の希望の大道を、地域から世界へと広げてまいりたい(大拍手)。

どんな世界でも同様であろう。
 また、先生はおっしゃった。
 「ユーモアは、話の中で必要であろう。
しかし、真剣に聞く人に対して、ふざけ半分や、いい加減な話をしたら、求道心の人を見下すことになる。そういう幹部であってはてはならない」
 「ともかく学会員に対しては親切に。学会や世間や会員に迷惑をかける悪い人間は、容赦なく追放しても結構だ。除名しても結構だ」
 責任ある立場をわきまえず、心に"ふざけ"がある人間、同志に迷惑をかける人間を、先生は断じて許されなかった。

 声は"弾丸" 
 一、広布新時代の最高幹部は、見栄や格好主義など振り捨てて、同志のために死にものぐるいで戦うことだ。
 使命の天地で勝つためには、「ここを素晴らしい地域にするんだ!」と深く決意し、祈りに祈り、命を削って動くしかない。
 口先を動かすだけではダメだ。自分の「生命を揺り動かす」のだ。後世の人から仰がれるような、立派な幸福城を築いてほしい。限りある人生である。力を出しきらなければ、もったいない。
 広布を阻者とは、リーダーが先頭を切って、「声」で戦うのだ。
 声が剣であり、"弾丸"なのだ。敵を前にして、黙っていては卑怯だ。
声が仏事を為すのである。
 唱題根本で戦う人の心のこもった声は、相手の胸に入る。頭にも入る。たとえ細かい部分は
忘れたとしても、不思議と心に残るものだ。
 チョウドリ国連事務次長は、私に語られた。
 「政治家に任せるのではなく、民衆が立ち上がってこそ、この世界を、よりよき人間の世界へと変革していけるのです」
 わが学会こそ、この「変革」のための団体である。その潮流を創り出すのも、学会員一人一人の、心からの声である。
 「民衆の声」で歴史を打ち立ててきた関西の皆様に、

 嵐をも
  怒涛も乗り越え
   大関西
  勝ちまくりたる
    皆様 讃えむ

 との一首を捧げたい
(大拍手)。(下に続く)